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前回の記事に引き続き、今回も水曜ドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)を婚活視点で考えてみたいと思います。
前回は極度にアマいお母さん(以下、アマ母)に育てられた結果、アラフォーを迎えてしまった“リアル・カホコ”の問題点を考えましたが、その記事を読んだ36歳・婚活中のBさんから、こんなメールが届きました。
「うちの母はアマ母で、私はリアル・カホコですが、それの何が悪いんでしょうか」
同じような意見を持たれた方も多いと思うので、再びアマ母と婚活について考えてみたいと思います。
カホコ(高畑充希)は、朝起こしてもらい、お弁当を作ってもらい、駅まで車で送り迎えしてもらっています。過保護と言えば過保護ですが、実家暮らしの女子大生なんて、こんなものではないでしょうか。
過保護の本当の問題点、それは家事ができないことよりも、娘が人間関係を築く力を奪ってしまうことなのです。
たとえば、カホコには友達がいません。初(竹内涼真)と出会うまで恋愛をしたこともありませんでした。リアル・カホコたちも恋愛未経験だったり、友達がいないケースが多いです。
友達や彼氏は無理に作る必要はないと思います。ですが、お母さんだけが友達という状態を長く続けていると、“他人と付き合う大原則”を知らないまま成長してしまいます。その“大原則”とはいったい何でしょうか?
答えは、Give&Takeです。自分も与え、相手からも何かをもらう。GiveとTakeの量がだいたい同じなことが、ポイントです。
カホコはよくお父さん(時任三郎)に「2つお願いがあります」と言っていますが、願いをかなえてもらった後に、お父さんにリターンは与えません。カホコはお母さん(黒木瞳)とケンカをして口も利かない冷戦状態になりますが、いつのまにか仲直りしています。
親子ならそれでいいのですが、友達や彼氏といった他人との付き合いでは、何かしてもらったら、自分も相手にしてあげる、ケンカをしたら話し合う、ということをしなければ、関係は続きません。
決して自分を見放さないお母さんと一緒にいるリアル・カホコたちは、「自分が相手に与える」意識が希薄です。その結果、周囲には「マイペースすぎる人」「図々しい人」と思われてしまう可能性があるのです。