「スウェーデンでは、両親が共働きだったので“鍵っ子”でした。でも、日本の祖父の家は大家族で、いつもたくさんの人がいたので、それがすごく楽しかったです。
スウェーデンに戻るときには、空港で腹痛を起こして、飛行機に乗れないことが何度かありました。精神的なもので、それくらい日本にいたかったんです」
その後、家族で日本に移住。スカウトされ、15歳のときにモデルデビューした。
16歳で、岩城さんと出会い、20歳のときに結婚。長女を出産した。そのころ、岩城さんは駆け出しの俳優。アンナさんは一家の大黒柱として、モデルの仕事と子育てに追われる多忙な生活を送った。
「お金はなかったですけど、全然、平気でした。若さでしょうか、なんとかなるって思っていました。日用品がなくなったときには、主人に“パチンコに行ってきなさい!”と。勝った景品でしょうゆとかいろんなものを持って帰ってもらいました(笑)」
岩城さんが、俳優として活躍するようになると、アンナさんは、30歳でモデルを辞め、念願だったという専業主婦になった。
30代、40代は家庭中心の生活を送りながら、夫婦共演のCMなどに出演していた。
「両親が離婚したこともあって、自分の子どもや家庭は、何があっても守ると決めていました。
20代がとても大変だったので、30代、40代は、少し肩の荷が下りた感じでしたね」
子育てが一段落して迎えた50代。更年期世代をどう乗り越えたのか尋ねると、
「朝、起きたときにものすごく目が回ったりしましたが、眠れば治ると思うタイプなので、あまり気にしていませんでした。今、振り返ってみれば、ホルモンバランスを崩していたんだと思います」
そして、迎えた60代の心境が、冒頭のコメントだ。