ロケ中にビッグスマイル

 1月18日の放送された、木村拓哉主演のドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)の初回視聴率は15.7%(関東地区)だった。

 これは今クールの民放連ドラの中で1位の数字ではあったが、テレビ朝日の看板ドラマとなった『ドクターX』の初回視聴率20.9%には及ばなかった。

「SMAP解散騒動でイメージダウンした、木村の今後を占うドラマと見られています。今回ばかりは、彼も『ドクターX』には絶対に負けられないという気持ちが強いはずです。相当気合が入っているようです」(テレビ誌ライター)

 “宿敵”フライデーの独占インタビューを受けるなど、木村はかなり積極的に番宣をこなしていたが、その成果はあったのかどうか。

連ドラの初回は、どんなドラマだろうかと思って見る人が多いので、“ご祝儀視聴率”で数字がいいはずなんですが、最近は録画して見るケースが多く、低い数字となることも多いです。

 また木村さんの場合はアンチも多いので不利ですよね。その中であの数字は立派だと思います」(テレビ局関係者)

 肝心のドラマの中身だが、木村は今まで演じたことのない21種目の職業であるボディガードを演じている。民間警備会社でクライアントの身辺警護に当たるという設定だから、当然アクションシーンも多い。

 初回も訓練や暴漢と格闘する場面で、木村のアクションが炸裂した。

「どうしても岡田准一の『SP』と比べてしまうんですが、アクションシーンはわりと抑え目で地味な感じがしました。ですが、その方がリアリティがあってよかったと思います」(前出・テレビ誌ライター)

 木村の演技についても好評で、 

何を演じてもキムタクだと言われ続けてきましたが、今回は“キムタク色”が薄くなった気がします。肩の力が抜けて、抑え目の芝居をしていますね。

 さえないオジサンが実はCIAや特殊部隊出身で格闘技の使い手という設定は、海外の映画やドラマでよく見られますが、今回のドラマではキムタクもそんな役をうまく演じています」(芸能レポーター)

 ネットでは

「老けた。オジっぽくなった」という声も聞かれるが、一方では、

「これまではアイドル兼俳優でしたが、無理なアイドルらしさがなくなって、身近に感じるようになった」

 という声もある。

 木村も今年46歳。年相応の魅力が出てきたのかもしれない。そのせいか、今回のドラマではアンチ木村派から、否定的な声が少ない気がする。

主人公は離婚していて、中学生の子どもは再婚した母親に気を遣って父親のところに来ている、という設定も木村の演じてきた役ではありませんでした。

 主演以外も魅力的な俳優を揃えていて、同僚でなくなった斎藤工はこの先どう絡むのか、など今後を期待させますね。また余計なラブストーリーがないのがいいですね。最近のドラマファンは骨太のドラマを期待していますから」(前出・テレビ誌ライター)

 あの騒動が木村を変えた⁉

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。