両者に言い分を聞く
被害者であるハイアットリージェンシー箱根にも泰葉の件を質問すると、A氏の存在は認めつつも、
「お客さまのことをお話しすることはありません」
そこで、泰葉に電話で事実関係について直撃取材した。
─4月25日からのハイアットでの宿泊費約100万円を踏み倒しているのは事実ですか?
「全部は払っていないですが、返済はしています」
─いくらほど払ったのですか?
「1回5万円払って、そのあとは1000円ずつとか。6万円くらいは返しました。でも、(ホテル側は)分割でいいとおっしゃってくださっています。これも私の信用だと思います」
と悪びれる様子もない。
─数千万円の借金が残っているにもかかわらず、なぜ1泊10万円ものホテルに10日間も泊まったのですか?
「これは周りのスタッフに騙されたんです。ユーチューバーになれば10億円、新曲のCDがヒットすればすぐに入金があると言われたので、それを当てにして泊まってしまったんです」
─仮にそのようなお金が入ったとしても、借金を返済するほうが先なのでは?
「自分の認識不足でしたし、ハイアットにはご迷惑をおかけしたんですけど、今まで何度も泊まらせていただいて信用もあったんですね。私はPTSDもありますし、身体も疲れていましたので、泊まってしまいました。頭がおかしくなっていましたね。
ただ、命を狙われたり、付け回されたり、危ないなと思ったので駆け込み寺だと思って泊まったんです。命の危険があったので、ハイアットさんにすがるしかないと思ったんです」
返済するどころか新たな借金を増やしていく泰葉。インタビュー中に「払うつもりはある」と口にするたび、その言葉は空虚に響いた。