2020年度の小学校受験はすべて終了しましたが、すでに2021年度の受験が動き始めています。そこで今回は、4月からの本格始動の前に今一度おさえておきたい“お受験をする際の心構え”をお伝えしていきます。
■お受験の心構え
1月末をもって2020年度の小学校受験はすべての入試が終わりました。受験をした本人はもちろん、支えてきた保護者にとっても、とくに長く感じられた一年だったと思います。その半数以上のご家庭では、進路先に納得ができていないかもしれません。しかし、いまは残り少ない幼稚園・保育園生活でたくさんの思い出を作りましょう。そして気持ちを入れ替え、前を向いて新しい生活を迎えて欲しいと思います。
また同時に、2021年度の小学校受験もすでに始動しています。まだまだ他人事のように感じている方々も多いかと思いますが、春になると学校説明会、見学会、運動会、体験授業…などが始まり、あっと言う間に願書提出、そして本番を迎えます。春休み以降は一日一日がとても大切な時間となってまいりますので、改めてここで日々の過ごし方の整理と再確認をしていきましょう。
まず、“今日だけ”という特別な日は絶対に作らないこと!
春休みやゴールデンウィーク、夏休みなどの長期休暇も、毎朝決まった時間に起きて計画した日々のルーティンをしっかりこなしましょう。続いて4月からは、11月の試験日程(東京都以外は9月や10月入試の学校も)をゴールと設定し、そこから逆算してお勉強の計画を立てていきましょう。ペーパー以外の運動や絵画工作はもちろん、巧緻性(こうちせい)を高めるためにも、保護者が過去問をしっかり読み解き、学校別に攻略していく必要があります。これらを私は“戦略”とお伝えしております。
この連載でも何度も申し上げてきましたが、5歳や6歳の子どもだけの実力で受験を乗り切ろうとするのは大きな間違いです。保護者が学校の求める家族像をしっかりと理解することが大切であり、とくに母親はプロデューサーでなければなりません。お子様の良いところを存分に引き出し、願書や面接では大人目線で“その学校にどうしても入りたいという想い”をお伝えする必要があります。
そして一番大切なのは、学校選びです。2月上旬に中学受験も終了しましたが、この中学受験に挑んでくるご家庭の2割程度は小学校受験のリベンジ組となります。小中高の付属の学校に小学校から入るべきか、中学校から入るべきか、もしくは大学から入るべきか…ここが“受験”の際、見極めておきたいポイントとなります。
つまり、“幼稚園や小学校で入学し、高校や大学までお世話になりたい学校なのか?”“どこかのタイミングで外部受験を想定している学校なのか?”“内部進学が確実に可能な一貫校なのか?”といった辺りもしっかりと研究して選んでいただきたいです。