集中豪雨や局地的な大雨などの災害が、毎年のように発生しているが、今年は想像以上だ。気象庁のデータによると、1時間あたり50mm以上の「非常に激しい雨」と、80mm以上の「猛烈な雨」が、年々増加傾向にあることがわかっている。

 ゲリラ豪雨と猛烈な落雷で停電になって電車が止まり、水が出なくなるなど社会インフラへも影響することから、早めの避難を心がけることや、この時期の雨対策が重要だ。

集中豪雨や大雨、台風に備える

「天気の急変や大雨が続いていることから、主婦層の防災への意識が急激に高まっているのを感じます」と話すのは防災備蓄収納1級プランナーで主婦インスタグラマーのぴょこぴょこぴさん。定期的に防災をテーマにしたインスタライブなどを開催しているが、最近は参加者が急増。特に反響が大きかったのが「水害時のトイレの逆流防止策」だ。

 豪雨時は下水が逆流し、トイレから水が噴き出ることがある。下水道の水位が急上昇することが原因で「ゴポゴポ」といった音が聞こえてきたら危険信号。無視すると泣きを見ることに……。

「汚水が逆流なんて想像しただけでおそろしい……ですよね。そこでおすすめなのが“水のう”です」

 作り方は簡単、ビニール袋に水を入れて口をしばるだけ。トイレに設置するときは、便座を上げて45リットルのゴミ袋をセットし、便座を下ろして水のうを置く。お風呂や洗面所、キッチンのシンクなどの排水口などにも設置しておくと安心だ。

 また「停電時の対策」への関心も高いという。

「わが家では夜間の停電に備えて階段や廊下には太陽光で発電するタイプのセンサーライトを。また各部屋に懐中電灯をつるし、ドアノブや手すりには100円ショップで手に入る蓄光シールを貼っておくと暗闇でも光って安心です」

 懐中電灯を上向きに立ててレジ袋をかぶせるだけの、即席ランタンもおすすめ。そのまま懐中電灯を点灯させるより、ふわっと柔らかい光で広く部屋を照らすことができる。

「災害時に、どれだけ早く動けるかが命と家を守るカギ。備蓄のグッズをいろいろ買わなくても、情報を仕入れてイメージしておくだけでも防災になります。自然災害は防げないけれど、心づもりがあれば被害を少なくすることはできますから」