今年の春ごろから、秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方の地方訪問は再開されたものの、両陛下は慎重だった。
「国民とともに歩む皇室にとって、全国各地の人々とふれあう機会はとても大切です。ただ、両陛下が率先して“脱・コロナ”の姿勢を示すわけにはいかず、状況の推移を見守られることしかできなかった。誰よりもお出ましを切望されてきた両陛下にとって、今回の国体は忘れがたい1日になったとお見受けします」(同・宮内庁関係者)
紀子さまによる“意趣返し”か
令和皇室の歯車が再び動き出したこの日、栃木県から遠く離れた三重県には“次代の天皇”のお姿が─。
「秋篠宮家の長男である悠仁さまが、伊勢神宮を参拝されました。学校のお休みを利用した私的訪問で、メインの目的は9月から11月まで神宮美術館で開催されている正倉院の特別展をご覧になること。ご参拝はその“ついで”だったとか」(前出・記者)
悠仁さまが神宮に参拝されるのは'13年3月以来、9年ぶりだった。
「単独でのお参りは今回が初めてです。いくら“私的”とはいえ、皇室と深い関わりを持つ伊勢神宮にいらっしゃるとなれば、注目されてしかるべき。だからこそ、“なぜ両陛下の国体と同日になさったのか”と、波紋を呼んだのです」(皇室ジャーナリスト)
前出の高森さんも「不可解だった」と振り返る。
「今年3月、愛子さまの成年に際しての記者会見と、悠仁さまの卒業式の日程が重なり、宮内庁の長官が“私のミス”と謝罪する事態が起こりました。両陛下が'20年1月以来久しぶりの地方訪問を再開されるというタイミングで、再びバッティングしたのは、日程をマネージメントする宮内庁の責任が大きいのでは」
両家にとっての“特別な日”が重なった原因について、さまざまな臆測が飛び交った。
「悠仁さまの晴れ舞台となるべき卒業式が、愛子さまの初会見によって埋もれてしまった……。不本意な展開に憤られた紀子さまによる“意趣返し”では、と一部で指摘されました」(前出・記者)
前出の皇室ジャーナリストは、別の見解を示す。
「皇室の方々は、即位や結婚、進学などに際して、ご奉告で伊勢神宮を参拝されるのが慣例です。本来であれば、昨年12月に成年を迎えた愛子さまも参拝されるはずでしたが、感染対策の観点からいまだに実現せず。皇位をめぐって、“愛子天皇”を望む声も上がる中、悠仁さまが先んじて伊勢へ出向くことで存在感をアピールされた印象でした」