日常の気になる疑問を解決!くしゃみをすると「誰かに噂をされている」というのはなぜ?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。
知って楽しい!おもしろ雑学
Q. くしゃみをすると「誰かに噂をされている」というのはなぜ?
A. くしゃみが出るのは愛する人が自分を気にかけているからと考えられてきたため。(国立歴史民族博物館 名誉教授 新谷尚紀さん)
寒さが本格的になり、心配なのはやはり風邪。くしゃみが出るとドキリとするが、ある疑問が。なぜ、くしゃみをすると「誰かが自分のことを噂している」というのだろう。
「くしゃみは昔から、『誰かが自分のことを思っているから出る』と考えられていたんです」と、教えてくれたのは国立歴史民族博物館、名誉教授の新谷尚紀さん。
「日本最古の歌集『万葉集』に『くしゃみが出るのは、いつも身につけている刀のように寄り添ってくれる妻が、自分のことを思っているからなのかなあ』という意味の歌があります。『万葉集』には、ほかにも似た内容の歌がいくつか載っているんです」 (新谷さん、以下同)
愛する人の思いによってくしゃみが出るという考え方がいつしか、「誰かが噂をしているせいで出る」に変わっていったとのこと。
ただ、『徒然草』には、悪い意味でのくしゃみにまつわる話が残っているそう。
「昔の人はくしゃみをすると『魂が抜けてしまう』と考える人が多かったので、くしゃみをしたあとに、おまじないの言葉を唱える習慣が生まれたんです。世界的に見るといまも残っています。現在の日本では聞きませんが、昔は日本でもそうしていたという記述が『徒然草』にあります」
おばあさんがくしゃみをしたあとに『くっさめ』と唱えておまじないをする。この『くっさめ』の意味がクソ食らえと考えられており、魂が抜けた身体に悪いものが入らないよう、汚い言葉で追い払おうとしているのだという。
ちなみに、この「くっさめ」が「くしゃみ」の語源といわれている。