月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で、2年ぶりに俳優の顔を見せている西島隆弘。
「セリフを交わすのは本当に久しぶりだったので、緊張もありましたし、新鮮でもありました。こんな感じだったなって(笑い)」
これまで出演オファーがありながらも、所属する男女7人のパフォーマンスグループAAAと、“Nissy”としてのソロの音楽活動を優先してきた。
「(去年)AAAのデビュー10周年が過ぎて、ちょっと背負っていた部分を軽くしてもいいかなというのと、活動も少し落ち着いてきたなというタイミングで今回の話をいただいたんです。それに、月9。母親が見ていた流れで楽しみにしていた、あの『東京ラブストーリー』を書いた坂元(裕二)さんの作品に出るんだって純粋にうれしかった」
彼が演じているのは、ヒロインの音(有村架純)が勤める介護施設を経営するグループ企業の御曹司であり、彼女と交際もしている井吹朝陽。
「男女6人の群像劇の中で、朝陽の役割はドラマティックな王子様。 “流れ見をさせない”というのが今作のテーマでもあったので、なにか裏にあるものを感じてもらうために、“わかりやすくなくてもいいよね”って思いながら演じていました」
かすかに影を感じる王子様は、女性が大好きなキャラ。朝陽の名シーン&セリフの中でも特に話題になったのが、後ろから音を抱きしめながらのプロポーズ。ドラマでは、返事をためらった音に“私なら、すぐにOKを出すのに!”とツッコミを入れた人も多いはず。
「ありがたいですね。そう見てくださって。プライベートでもやるか? いや~。人生を決めなくちゃいけないときに、後ろから抱きしめるかな? わからないな~」
本当に困っている様子にキュンとする。ちなみに、結婚願望は?
「なくなりましたね。いま29歳で、あと数か月で30歳になるんですけど、26歳から28歳までの3年間くらいは、仕事も含めて若さゆえの焦りがあったんです。でも、20代も終わりに近づくと、その感覚がなくなりますね。
ここ数年は、一目惚れが多くて。一目惚れといっても出会いがないから、雑誌やテレビに出ている人を見て“かわいいなぁ”って。そして、運命のように偶然出会いたい!と思うんです。でも、それをやっていたら、何年も彼女ができないんですよ(笑い)」
一目惚れして、妄想して、自分とは合わないからダメだ! の繰り返しだそう。
「料理ができて、TPOに合った行動がとれて、僕の仕事をある程度、理解してくれる。なおかつ、アーティスト、俳優としての僕をプロデュースしてくれる人なんて、いないですよね(笑い)。仕事も同じですが、妥協ができないんです。だから、“一生、独身じゃないですか”って言われたら、そうかもしれないなって思っちゃいます」
撮影/伊藤和幸