芸能界では清水アキラ、加山雄三も
「そろそろ夫や子どもの世話から解放されて、これからは自分の好きなことをしたい」
──そんな思いから「結婚を卒業=卒婚」する女性が増えています。
今まで、家族のために生きてきたけれど、子どもが大きくなった後は、自分のための人生を歩みたいと考え、夫と別居して自由を手に入れ、やりたかった仕事や趣味にチャレンジする女性も多いよう。
夫との関係が良好なため、離婚ではなく卒婚となるケースが多いのが特徴です。
芸能界では清水アキラ、加山雄三が卒婚を早々と実践していて話題となっていますが、一般人にも徐々に浸透。
「女性ライフスクール」の代表・山本和美さんは、パートナーシップの悩み相談が多いことから今春、卒婚講座を開講しました。50〜60代の女性を中心に受講者が急増しているそう。
「女性はパートナーによって人生が決まりがち。夫の転勤や義父母の介護で自分の仕事を辞めざるをえなかった人もいるでしょう。日本では、家事や育児、介護を担うのは妻の役目と考えている人もまだまだ少なくありません。
自分の人生よりも家族の幸せを優先して生きてきた妻たちが、夫の定年退職後、夫の身辺の世話だけをして生きていくことに耐えられず、“好きなことをするには今しかない”と卒婚を希望するのです。
しかし、離婚しないのは、多くの場合、夫婦関係が悪いわけではないから。夫婦で積み上げてきた歴史は捨てられないし、新しいパートナーを探すエネルギーもない。
結婚という状態を続けたまま、お互いが相手に依存せずに自立し、人生の後半はそれぞれ好きなことをして生きていくという形が卒婚です」(山本さん)