観念したように記者を座らせ、30分のインタビューに応じた(’11年)
観念したように記者を座らせ、30分のインタビューに応じた(’11年)
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 今年で創刊60周年を迎えた『週刊女性』本誌。熱愛、離婚、不倫のスクープを振り返ってみると、突然の直撃取材にも関わらず“神対応”で応じるタレントたち。記者とカメラマンが選んだとっておきの直撃取材秘話ご紹介。

 ベテラン俳優・寺田農の再婚が報じられたのは、'11年のこと。相手の一般女性が35歳下という年の差にも驚かされたが、直後になんと「捨てられた」と主張する別の一般女性・Aさんが現れた。

 報道で寺田の再婚を知ったというAさんは、『週刊女性』の取材に「この何週間かは、私は息をしているのもやっとなんですよ……」と、悲痛な胸の内を吐露。

 さっそく、寺田が新妻と住む都内のタワーマンションへ。白いTシャツに短パンという、ラフな姿の寺田は「ご結婚おめでとうございます」という言葉に笑顔を見せたのもつかの間、Aさんの話を切り出したとたん、動揺を示した。それでも、

「マンションの休めるところに腰かけて話すよ、と当時の心境を30分以上かけて語ってくれました。昭和の名優の方たちは逃げたりせずに語ってくれるのがすごいな、と思いますね」

 と、直撃した記者が当時を振り返るように、事情をしみじみと告白した。

「8年くらい前までは、“結婚しよう”みたいなのもあったんですがね。だんだん、すれ違っていき、徐々に疎遠になってしまって。それでも、僕なりのサポートというのをずーっと、今までしてきたんです」

 としたうえで、Aさんに報告する前に結婚記事が出たことについては、「彼女に大きな傷をつけてしまった。本当に申し訳ない」と胸の内を語った。

──寺田さんの中ではAさんとの関係はピリオドを打っていたという認識なんですか?

「もちろん。ただ、彼女の中では、それが理解しえないというところもあったのだろうね」

 懺悔の意味を込め、これから先は金銭的な面も含めてAさんをサポートしていくという。ただ、何より印象的だったのは、最後に発したつぶやくような言葉だ。

「人を傷つけるって、自分がいちばん傷つくね。深く反省していますよ。いっそ、死んじゃったほうが楽なのかなって……」

 対応は“神”でも、その言動はいくつになっても恋をし、人を傷つけずにはいられない“人間”の業を深く感じさせた──。