「(写真を見て)この人、よく覚えていますよ。ある日突然来て、“お金はないんですが、髪を切ってくれませんか”と言うんですよ。そんなことは初めて言われたので、正直、びっくりしましたね。“お金のかわりに何でも手伝いますから”ということだったんですが、さすがに断りました」(美容室オーナー)
当時、彼女の部屋の中は、床一面にブランド品のバッグや靴が置いてあったという。
「本当に足の踏み場もないので驚いていたら、“オークションに出すんです”って言っていました。芸能界にいたころは、広尾あたりに住んでミニクーパーに乗っていたそうです。
でも、芸能関係の悪い人間に引っかかって、何かの保証人になってしまったみたい。それで、本人に金銭の請求が来るようになり、“悪い輩に騙された”って寂しそうに話していました」(城野氏)
テレホンアポイントの仕事は半年ほどで辞めてしまう。そのために'07年の末ごろには会社が提供していたマンションを出ることになるのだが、ここでまた問題が。
「犬が爪で引っかいたのか、部屋の床や壁がめちゃくちゃになっていたんです。彼女は80万円くらい請求されてましたね。そのころから精神状態がひどくなって。
ある日、錦糸町のクリニックから出てきたら、コンビニのビニール袋みたいな大きさで2袋分くらい薬をもらってきていたんです。10種類くらい服用しているようでした」(城野氏)
その引っ越しトラブルについては彼女の元上司だった大野計氏も鮮明に覚えていた。
「彼女じゃ埒があかないので実家の父親に電話したら“勘当した”って言うんですよ。お酒を飲んだり金使いが荒かったりといろいろあったようで、“次に会うときは骨を持って帰るときだ”って断られてしまったんです」
そして終の住処へ
その後、品川区内のアパートに引っ越したが、家賃滞納のため3、4か月ほどで出ることに。そして、大田区内にある羽田空港にほど近い、木造アパートに逃げ込むように移ったという。
「'08年4月に引っ越して1週間くらいで、大家さんが異変に気づいたそうです。警察と一緒に入ったら川越さんはひとりで死んでいたそうです。死因は心不全とかじゃないかな。亡くなってから発見されるまで3、4日たっていたと聞いています。
少し前に会ったときは、食事をしていないようで、ガリガリでかろうじてしゃべっているような感じでした。部屋には犬のエサの袋が何個か積んであったみたいですが、お腹をすかせた犬が破いたのか袋が散乱していたそうです」(城野氏)