村上信五、井ノ原快彦

《今年は頑張らなな。社長が司会やからな。これはもうオーディションみたいなもんや》

 12月25日、関ジャニ∞の『ドームLIVE 18祭』名古屋バンテリンドーム公演の2日目。MCで『ジャニーズカウントダウン』コンサートに話が及び、他メンバーが“振付を覚えているかどうか”を談義する中で、ひとり気合を入れ直した村上信五。

 2022年12月31日から2023年1月1日にかけて開催される、“カウコン”司会を務めるのはTOKIO・国分太一と、“イノッチ”こと元V6・井ノ原快彦。いや、ジャニーズ事務所を退社した滝沢秀明氏の後を受けて、主にジャニーズJr.を管轄下に置く子会社『ジャニーズアイランド』社長に就任したばかりの“イノッチ社長”だ。

「突然決定した印象の社長就任を“名ばかり”と見る向きもありますが、実際はそうでもなさそう」とは、スポーツ紙芸能デスク。

 11月の新社長就任と同時に、帝国劇場で公演予定の新春舞台『ジャニーズ・ワールド ネクストステージ』で東山紀之、KinKi Kids堂本光一らと共に、井ノ原が演出を担当することも発表された。

「彼がまず取り掛かったのが、舞台出演するジャニーズJr.との個人面談。そこで彼らと接して特技や性格、人となりを見ては、一人一人にクッキーをプレゼント(笑)。そこには“何かあれば連絡しろよ”とばかりに、自身の連絡先を描いたメッセージカードも添えたそう。

 近寄り難い雰囲気を醸していた“タッキー”の一方で、イノッチはJr.にとっても“親しみやすいアニキ”になろうとしているのでしょう。彼は社長として、本気でJr.を売り出していくつもりですよ」

社長挨拶とJr.お披露目メドレーも

 実際、ジャニーズ公式HP上に掲載されているカウコン出演情報にも社長の本気度も見てとれる。上からキンキやNEWS、関ジャニ、KAT-TUNと並んだ14組の下に「ジャニーズJr.」も明記されているのだ。

「今までもJr.はステージに立っていましたが、その仕事は先輩グループのバックダンサーとしてがほとんど。明確に“ジャニーズJr.”として出演するのは初めてのことで、生放送するフジテレビHPにも名前が並んでいます。

 大勢のファンが視聴するカウコンは、イノッチによる新体制をアピールするにはうってつけの場。あらためて就任挨拶、からのジャニーズJr.お披露目メドレーもありそう。Jr.とはいえ、すでにデビュー組を凌駕するほどの人気ユニットもありますから」

 主なJr.内のユニットとして『HiHi Jets』『美 少年』『7 MEN 侍』、関西ジャニーズJr.からも『Lil かんさい』『Aぇ! group』らがデビューを今かと控え、2020年以降も『IMPACTors』『Boys be』『AmBitious』が結成。次代を担うグループとして期待が寄せられている。

 片や、多くのメンバーが30代、40代を迎えているデビュー組だけに、新体制下において世代交代が始まってもおかしくない状況とも言える。特に年長組にとっては、今後の活躍次第では“リストラ”対象になる可能性もなくはない。

 ジャニーズ事情に詳しい芸能ライターは「リストラの“選別”にはうってつけかもしれません」と、カウコンの“酷な現実”を明かす。

カウコンで露骨に出る声援の差

「一見、ジャニーズグループの勢揃いで華やかに見えるカウコンですが、各グループに向けられる声援の差が露骨に出やすい印象ですね。その年の入場したファン数による差もあるかもしれませんが、やはり人気グループは一段と声が大きくなります。

 つまりはファンの声援量の違いによって、特に現地にいると“このグループは人気がある、ない”が見てとれてしまう。常にステージを見守り続ける司会者であればなおさら、ということ」

 3年ぶりに国分とのコンビでカウコンを仕切る立場となったイノッチだが、今年はこれまでとは違ったシビアな目で見ているというわけか。なるほど、村上が“オーディション”と称したのも頷けよう。

 2024年8月で20周年を迎える関ジャニではあるが、デビュー時から3人が脱退している。今なおドームツアーを埋めることができる人気グループではあるものの、“リストラ”の不安も感じているのか、村上は新人の気持ちに返ってカウコンに臨もうとしているのだろう。

 ちなみに11月からは、今回の関ジャニコンサートも含めて、ジャニーズは不織布マスク着用を前提での“声出し”を容認している。カウコンで一番大きな声援を受けるのは、イノッチ社長のお目にかなうのはどのグループか。