「仕事がよくできる社長で、性格も悪くなかった。でもあんなことをしてしまったら……」
と会社関係者は率直な感想を述べたーー。
広島県警広島中央署は6日、同県広島市中区に住む大手の輸入車販売会社『バルコム』社長・山坂哲大容疑者(38)を性的姿態撮影等処罰法違反未遂(撮影未遂)の現行犯で緊急逮捕した。
スカート内にスマホを差し入れ、下半身を撮影
「同日の正午すぎ、同区にある商業施設のエスカレーターで、20代の被害者女性のスカート内に自身のスマホを差し入れ、下半身を撮影しようとした。女性がロングスカートを着用していたため、未遂に終わったが、それを目撃した人が110番通報。駆けつけた警察によって現行犯逮捕されました」(全国紙社会部記者)
容疑者は特に逃亡するようすはなかったようで、
「警察が到着したときには被害者、目撃者とともに、その場におとなしくとどまっていた」(捜査関係者)
冒頭の会社関係者はこう嘆く。
「社長業のストレスがあったんだと思うよ。若き社長って言ったって、所詮会社を継いだだけ。社会的な責任を持つという自覚がなかった」
翌7日、容疑者の父親でもある同社の山坂哲郎会長は、深く謝罪した上で、
《逮捕の事実を受け、本日7日付けで、同代表取締役の株式会社バルコムならびに傘下のバルコムグループ各社の全ての役職を解任し、社員としても在籍させないことを決定いたしました》(同社HPより)
と発表。別の会社関係者は、“父親は適切な判断をした”とも。
「社内的にも社外的にもそうせざるを得なかったんだろうけど、早い段階で息子を切ったのはよかったよね。ただ、創業者の祖父から3代続いてきた会社はどうなるのか……」
その翌日、元“3代目”に新たな容疑がかけられた。広島中央署は8日、山坂容疑者を大麻取締法違反(所持)の疑いで再逮捕したのだ。
「1回目に逮捕されたとき、容疑者の持ち物から乾燥大麻0.15グラムが発見されたんです」(前出・社会部記者)
山坂容疑者は2件の取り調べに対して、「間違いありません」と容疑を率直に認めているという。
会社へは短パン、Tシャツ姿。まるでIT社長
盗撮未遂に大麻所持……地に落ちたエリートの素顔を取材した。容疑者は広島県生まれ。同社会長の父親と母親、2人の姉と容疑者の5人家族だ。高校、大学は米国へ留学し、帰国してからは同社の関連会社へ就職。数年後には、本社へ移籍している。
「本場仕込みだから、英語はペラペラ。海外の高級車メーカーのVIPが来日したときは、彼が通訳しつつ商談もこなした。そんな貢献を評価されて、今年1月に社長へと大抜擢されたばかりでした」(会社関係者)
しかし、別の会社関係者からはこんな声も。
「会社が扱うBMW、フェラーリ、ロールスロイスなどで通勤。外国人女性を連れ歩く姿も見ていたし、独身貴族を満喫していた。会社へは短パン、Tシャツ姿で通う、まるでIT企業の社長みたいだった」
容疑者の知人も“生まれもってのボンボン”と言い放つ。
「高校も大学も金に困らず、外国で自由奔放に暮らしていた。日本で親の会社を継いでもその気分は抜けていなかったと思う。チャラさとか、パリピではなかったけど、とにかく何の苦労も知らないいいとこのお坊ちゃん」(知人、以下同)
かたや、会長の父親はまったく違うとも。
「初代から受け継いだ会社を大きくしたのが2代目の父親。名門の広島商業高校野球部で活躍して主将にまでなったスポーツマンで、とにかく頑張り屋さん」
勉学に関しても努力家で、受験で国立の広島大学に合格。
「大学を卒業する頃に、先代(祖父)から“外で勉強してこい”と言われて、大手自動車メーカーに就職。社会を学んでから実家の会社を継いでいる」
対して、息子はというと、
「厳しい環境に身を置いたことがない、甘ちゃんですよ。甘やかした父親の責任もあるけど……」
しっかりと反省して、犯罪には二度と手を染めないでほしいものだ。