点字ブロックの正式名は「視覚障害者誘導用ブロック」で直線誘導の「線状ブロック」と横断歩道や段差を伝える「点状ブロック」がある※写真はイメージです

 日常の気になる疑問を解決!どうして点字ブロックは「黄色」なの?知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。

知って楽しい!おもしろ雑学

Q.どうして点字ブロックは「黄色」なの?

A.視野が狭かったり、ぼやけたりしている「弱視」の人が見えやすい色だからです。(サービス介助士インストラクター 冨樫正義さん)

 道路や駅に設置されている、点字ブロック。視力に障害のある人が、足の裏や白杖の先で進行方向や段差があることを確認するために使用するが、なぜ黄色なのだろう。

 疑問に答えてくれたのは、高齢者や障害者のサポートをするサービス介助士のインストラクターとして活躍する、冨樫正義さんだ。

「視覚障害者と聞くと、まったく目の見えない全盲の人をイメージするかもしれませんが、視覚障害者のなかには“弱視”という状態の人がいます。

 周囲が暗いと見えにくい、明るいと眩しくて見えにくい、ぼやけて見える、視野が狭い……など、症状はさまざま。そんな弱視の人が路面で判別しやすいのが、黄色なのです」(冨樫さん、以下同)

 総務省によると視覚障害者は、全国で31万人ほど。その約8割の人は、全盲ではなく、弱視の人だといわれている。

「重要なのは点字ブロックが周囲の路面と区別しやすい色であること。コンクリートはグレーなど比較的色が暗めなので、正反対の明るくて、光が当たると目立って見える黄色だと色が判別しやすく、点字ブロックの場所がわかりやすいのです」 

 そんな点字ブロック、実は日本発祥だという。

「1965年に日本人の発明家が考案し、今では世界各地で使われています。ただ、景観を重視して黄色でない国もあり、日本でも観光地などで目立たない他の色が採用されることも。

 道路がグレーの場合、やはり見やすいのは黄色なので、弱視の人が識別しやすい色であってほしいです」

 

 

(写真上)ホーム端の警告ブロック=駅ホームの白線の内側に設けられている。写真左手の白線の先に線路があり、ホーム中央寄りの警告ブロック右側に誘導ラインが1本入る。(写真左下)警告ブロック=5×5の25点のドットで構成し、危険な場所などを示す。この先に階段があるときや改札口の手前、壁の手前などに置かれる。(写真右下)誘導ブロック=4本の太いラインで構成し、進行方向を示す。ホーム、トイレ、改札口などへブロックを直線につなげて案内する

 

視覚障害があっても料理は楽しめる。音声で火加減を教える調理器具もあるとか

 

点字ブロックの正式名は「視覚障害者誘導用ブロック」で直線誘導の「線状ブロック」と横断歩道や段差を伝える「点状ブロック」がある※写真はイメージです