2月20日、愛知医科大学が衝撃的な発表をした。大学入学共通テストを利用した一次試験の合否判定にミスがあり、実際は合格点に達していた80人を誤って不合格にしていたという。
「2024年の大学入学共通テストの実施日は、1月13日と14日でした。出願者数は、前年に比べて約2万人の減少となりましたが、それでも49万人を超えており、共通テストを設定する大学は700校以上あります。共通テストにすることで、受験生の負担を抑えて大学の併願が可能になります」(教育ジャーナリスト)
2月8日、愛知医科大学は本来なら二次試験に進む80人に誤って“不合格”を通知。その後、80人には個別に電話やメールで連絡をしており、二次試験は2月22日か、もしくは2月25日に設定したとしている。
「この対応にSNSでは批判の声が殺到しています。というのも、通知が来たのが2月20日という受験生もいて、しかも予備日と設定された2月25日は、国公立大学の前期試験日と被っているのです。こうした日程に“配慮なさすぎ”“2日間とも受験できなかったらどうするのか”といった指摘がされています」(ワイドショースタッフ)
愛知医科大学を直撃
そこで、週刊女性PRIMEは愛知医科大学に話を聞いてみた。
「2月22日は、二次試験のもともとの日程なので、変わらずに設定をしました。予備の2月25日は、各大学の医学部の試験日と被らないためです。医学部を希望する受験生は、ほかの大学と併願するケースが多いので、どの大学も試験を実施していない2月25日とさせていただきました」
とはいっても、一度は不合格を突き付けられて、2日とも都合がつかない人はどうすればいいのか。
「2日間とも受験できない志願者に関しては、別途、個別にメールのやりとりをしています。3月中の希望日を聞いている最中で、それを参考に文科省と協議して、対応させていただきます」(愛知医科大学の入試担当者、以下同)
2月22日の試験会場には、何人が無事に足を運んだのか。
「判定ミスがあった80名のうち、2月22日に来た受験生は30名ほどでした。本大学は、ほかの大学と比べて試験の日程が遅いため、進学先が決まっている志願者も多く、二次試験を受験しない人が半分以上いました。3月への対応をしている数名以外の案内は、無事に終了しています」
個別に対応して受験生たちをフォローしたようだが、そもそも判定ミスはどうして起こってしまったのか。
「選択科目になっている理科に、手作業を強いられた箇所があり、今回のようなミスが生じました。チェック体制の強化と、今後の見直しについて検討を始めています」
何はともあれ受験生たちには、こうした波乱を乗り越えて、春には満開の笑顔で新生活を迎えてほしい。