「一生に1度の体験、12年分の思い出を1か月で経験したと思うくらい心に残っていることが多いです。なかでも最後の合唱シーンは、自分でも涙目になるくらい、いい歌が披露できたので、いちばん印象に残っています」
長崎県・五島列島の中学校を舞台に、女教師と生徒たちの合唱を通した心のふれあいを描いた『くちびるに歌を』(公開中)で、合唱部員の桑原サトル役で映画に初出演。多感な少年を好演している。撮影は昨年の夏休みに、長崎でオールロケ。半年間の合唱訓練を受けて臨んだ。
「合唱部は、優雅に歌って楽しいイメージだったけど、全然違いました。地道に腹筋や体幹を鍛えてしっかりと声が出るトレーニングをして、ハードでした。(共演者と)協力していい音色を聴かせようとするので仲がよくなるし、仲がよくなると、さらにいい歌が歌えるという、とても素晴らしいものだなと思いました」
しっかりした物言いに、驚かされたが、マネジャーいわく「ボーッとしているタイプでしたが、今回の映画で全然、変わりました」。
内面だけでなく、撮影後から身長は5センチ近く伸び、文字どおり成長盛りだ。春からは中学生になり、学業と両立させながら俳優を続けていく。
「自分の性格に関係なく、いろんな役を演じられ、そのなかでも演技の個性が違うのが魅力です。いろんな人と巡りあって、いろんなところを勉強して、上手な演技ができるようになりたいです。好きな俳優さんは、『仮面ライダー電王』の佐藤健さんです」。
数年後には、ライダー役を射止めているかな?