年始のベッキーとゲス乙女。の川谷に始まり、乙武洋匡氏など、不倫のニュースに事欠かない。いままでに渦中にあった芸能人・有名人たちは、どうしているのか。彼らの現在を追ってみた。
「一連の騒動を見ていると昔のことを思い出します。例えば囲み取材を受けて、記者の方が容赦ない質問を投げかけるシーン。頭を下げていた自分を思い出しました」
目を細めるのは株式会社APF通信社の代表取締役で、ジャーナリストやコメンテーターとしても活躍している山路徹氏。
'10年12月、彼もまたタレントの麻木久仁子との結婚が不倫の末だったことを元妻の大桃美代子がツイッターで拡散。たくさんのフラッシュの中心に立った。
「当時は、個人的な問題だから、あまり公に話をするのはいかがなモノなのか、と最初は思っていました。ただ、よく言われる“世間に謝罪する”というつもりはなく、僕の場合は“誰のために謝るのか”というところに重きを置いていました。2人の女性を守るために、自分が謝らなくてはいけないと思ったんです」
山路は大桃とまだ婚姻関係があるうちに、麻木と交際をスタート。'06年に、韓国に留学中だった大桃はこの事実を知らずに離婚し、山路はその後に麻木と再婚。'10年に海外取材で拘束された際に、山路の姓が麻木の本名になっていたため再婚と不倫が発覚した。
大桃は会見で、“当時、結婚生活は破綻していなかった”と語り、麻木は“破綻していると聞いた”と真っ向から対立。インテリ美女タレントの対立とあって、世間を大きく賑わせた。彼女たちのあとに行われた山路の会見にも、多くの報道陣が詰めかけた。
「当時の僕は報道番組の制作をしていたので、一部業界人は知っていても、一般の人は知らない存在。ただ、間違いなく僕が悪い。2人の今後の仕事にも差し障ると思い、表に出ることにしました。その後はこれといった連絡は取り合っていません。大桃さんにはメールやテレビで食事に誘いましたが、無視されてしまいました(笑)」
その潔い対応が差し水となり、世間のバッシングも沈静化。バラエティーやテレビの仕事も増えていったという。
「ベッキーさんの騒動では、ゲスくん(注:ゲスの極み乙女。の川谷絵音)も、“誰に謝ったらいいのかわからない”なんて言わずに、彼女のために謝ったらいいじゃんって思いました。フタを開けてみたら、否定して開き直りともとれる発言。
ふたりの関係性が薄い感じがして、少し残念な気がしましたよね。出てきてひと言、“俺が悪かったんです”って言えばいいのにな、と。僕が言うのもなんですけど、世間の反応は対応の仕方で変わると思います。僕がそうでしたから(笑)」
現在は自由恋愛を謳歌できる山路だが、「女性に警戒されてしまってダメだし、本気にしてくれない」と笑う。世間に頭を下げた男は、それもひっくるめて新たな居場所を作ったのかもしれない。