大相撲初場所13日目で、早々と優勝を決めた白鵬。33度目となった優勝は、昭和の大横綱だった大鵬が持つ優勝記録を更新する偉業となった。
「どの部屋からもお呼びがかからなかった白鵬を’00 年に入門させたのが、10代目宮城野親方(元・竹葉山)でした。’89 年に急逝した9代目(元・廣川)から部屋を継いでいた親方と、まさに二人三脚で横綱まで育て上げたのです」(スポーツ紙記者)
だが、『宮城野』の親方株や宮城野部屋の不動産などは、9代目夫人の持ち物のまま。そのため、10代目親方は“雇われ親方”でしかなかった。
「9代目夫人は、娘に婿をとらせて部屋を継がせることにしたのです。そこで白羽の矢が立ったのが別の部屋にいた元十両の金親でした。彼は’04 年に結婚し、11代目宮城野親方に。10代目は部屋付きの熊ケ谷親方となったのです」(前出・スポーツ紙記者)
だが、突然やって来た“外様”親方に後援会などの反対は強かった。そのうえ、’07 年には『週刊現代』に愛人女性が11代目から聞いた話として、白鵬が初の綱取りに挑戦した’06 年7月場所で、朝青龍ら4人に計900万円を支払って八百長の依頼をしたという記事が掲載される。相撲協会は出版社との裁判では勝ったものの、11代目が協会の品位を傷つけたとして、’10 年12月に開催された理事会で、11代目宮城野と熊ケ谷との年寄名跡を交換し、部屋の師匠を交代するよう前代未聞の勧告をしたのだ。
「つまり、11代目が部屋を運営する親方として失格だということを、協会が言い渡したのです。これで、1度は熊ケ谷に降格した10代目が、宮城野親方に復活。11代目は部屋付きとして現・熊ケ谷親方に降ろされたのです」(相撲ライター)
土俵で失格となった熊ケ谷親方だが、私生活でも黒星が。愛人問題が報じられたことで、女将さんが三下り半を突きつけたのだ。
「親方株目当ての婿入りだけに、すんなり離婚するということは相撲界からの追放に等しい。それで熊ケ谷親方は、別れるならばそれなりの金銭を用意してほしいと要求したそうです。弁護士を入れての話し合いは、長い間もつれていましたね」(相撲関係者)
だが、昨年末についに離婚が成立。そのことについて女将さんに直撃取材すると、
「もう、離婚しているので何も話せないんです。いろいろ問題があるので……」
と言葉は少ないが、離婚したことに間違いないようだ。だが、新たな問題が熊ケ谷親方のもとでくすぶっている。
「熊ケ谷親方が離婚後の生活費と親方株の買い取りのため、ある後援者から数百万円もの借金をしているんです。しかも、借金の話を持ちかけているのは1人だけではないようなんです。貸した人は不安になって熊ケ谷親方に電話したそうですが、梨のつぶて。この借金問題が表面化するのも時間の問題かもしれませんね」(後援会のひとり)
そこで、宮城野部屋で熊ケ谷親方への取材を申し込むと、「親方はこのところ部屋に顔を見せていないんですよ。明日も来ないんじゃないかな」とのこと。
仕方なく熊ケ谷親方の携帯電話に直接電話し取材の趣旨を伝えると、一方的に切られてしまった。再度電話するも留守電になるだけ。伝言を残したが、締め切りまでに連絡はなかった。
土俵では無類の強さを見せつけた白鵬も、熊ケ谷親方のゴタゴタには打つ手なしのようだ。