2002年に周りの反対を押し切り、バツ2の辻仁成と電撃結婚をした中山美穂。パリに移住してからは芸能活動を休止し、2004 年に長男を出産。主婦業と育児に専念し、円満な家庭生活を送っていた二人に、離婚危機が訪れている。
長男が成長して手がかからなくなると、美穂は少しずつ芸能活動を再開する。2005 年にはCMでテレビに復帰し、翌年にはベスト盤のCDを発売。2010 年には延期になっていた『サヨナライツカ』で、予定どおり主役を演じている。
「辻さんは美穂さんが仕事の幅を広げるのが面白くなかったそうです。それに彼は多才な人なので、彼女の仕事にも何かと口を出したくなってしまうんでしょうね。テレビでも“妻は僕みたいにいろいろなことができるわけじゃなくて”と発言しています。辻さんは彼女をプロデュースしたいのに、美穂さんは自分で新しい世界を切り開きたい。そういう行き違いが重なっていったのかもしれません」(前出・芸能レポーター)
不満はふくらむ一方だったが、美穂には離婚に踏み切れない理由があった。
「美穂さんが物心ついたころにはお父さんがいなかったそうです。幼少期に親戚の家に預けられたこともあり、寂しい思いをした経験が忘れられないんだとか。だから、子どもが小さいうちは両親がいてあげなければならないと考えていました」(前出・芸能プロ関係者)
小学生のときには誘拐されかけるという壮絶な体験もしている。そのため、子どもを守らなければという気持ちは人一倍強かった。
「でも、3年くらい前から変化が見えてきたそうです。美穂さんが長期間家を空けても、息子さんが平気になったというんですね。“僕がおうち守っているから、仕事頑張って”なんて言って送り出してくれるそうです。そんな様子を見て安心したらしく、“もう少し子どもが大きくなったら離婚しようかな”と近しい人には漏らしていたそうです」(前出・芸能プロ関係者)
子どもが成長したことで、美穂は新たに自分の道を進む選択が可能になった。ただ、長男はまだひとりで生きていける年齢には達していない。
「息子さんは、大学まではフランスにいたいと考えているそうです。美穂さんは“子どもが何よりも大事”と公言していますから、その意思を尊重したうえで辻さんと話し合っているところです。辻さんも息子さんとの仲はよく、離婚しても父親であり続けるはずです。今後もどちらかが日本で仕事をしている間は、片方がパリで長男と一緒にいるという方法をとるかもしれません」(前出・芸能レポーター)
辻は、自身の小説『海峡の光』の舞台化にともない、自ら脚本・演出を担当。その際、報道陣からの質問に対し、
「今は舞台に集中させてください。家族を守ることが今の自分のすべてなので……よろしくお願いします」
と、多くは語らないまでも決意の表情をうかがわせていた。