しかし、コラムニストの今井舞さんはどちらの作品も辛口評価。
「阿部サダヲが心を病んでしまった人を演じるというので楽しみにしていた『心がポキッとね』は、たぶんみんな“こっちの心がポキッと折れたわ!”と言いたくなるヒドさ。周りの人のセリフで状況を説明させるとか、主人公がこれまでのことを独白しちゃうとか、ダメな脚本の見本みたいな内容で、心を病んでしまった人のリアルさが全然ない。しかも山口智子は懐かしさを感じるような往年の演技だし……。いっそのこと、長い昏睡から目覚めたバブル時代の女優が復活、往年の演技全開で周りがウンザリ、ってなドラマだったら、あの『ロンバケ』演技でも笑えたのかな~、なんて」
『半沢直樹』の続編を蹴ってまで、堺雅人が選んだと噂される『Dr.倫太郎』にはこんな感想を。
「堺雅人の『Dr.倫太郎』は、選びに選んだドラマがコレ? というのが素直な感想。しっかり作っていますよ、お金かかった映像ですよというのはわかるんですけど、いかんせん話が地味。治療もリアルな感じがしないし、出世に興味がない精神科医なのに、テレビに出たり本を出して目立っているというよくわからない人物設定なので感情移入もできない。相手役の蒼井優も、二重人格って設定が古くさいうえに突飛だし、堺と恋愛するのかもしれないけど、だからといって、それほど興味もそそられない。でも、“いいドラマ”だという下馬評が高いので、そうなんだと思い込んで見ている人もいるんじゃないかな……」(今井さん)