台湾地震を引き起こしたフィリピン海プレートの活発な動きは、鹿児島・桜島で2月5日と8日に爆発的噴火を招いた。さらに神奈川県東部で5日、震度4の体感地震を起こした。次は東京湾直下で大地震が起きる可能性が高いという。
「台湾は島の真ん中をプレート(岩板)の境界線が走っています。陸地の真下で、海側のフィリピン海プレートが大陸側のユーラシアプレートにもぐり込もうとして、耐え切れなくなったユーラシアプレートが跳ねました。
西日本も同じ構図です。ただし、プレートの境界線が海底なので、揺れが陸地に伝わるまでにエネルギーを消耗し、体感する揺れは小さくなります」(立命館大学・歴史都市防災研究所の高橋学教授)
台湾南部の台南市で6日未明、マグニチュード(M)6.4の大地震があった。
16階建てマンションが倒壊するなど死者と行方不明者は合わせて120人以上(13日現在)にのぼる。高橋学教授は台湾を襲った地震のメカニズムを冒頭のように説明。日本国内でもフィリピン海プレートの活動による異変が複数起きていると話す。
「鹿児島では桜島で5日と8日に爆発的噴火が起こりました。トカラ列島周辺でも11日に7回連続で地震が発生し、海底火山が噴火するおそれがあります。霧島・硫黄山(鹿児島と宮崎の県境)も噴火しかけている。
原因はフィリピン海プレートがユーラシアプレートを押す圧力が高まっているから。九州から中国地方・大山(鳥取)まで噴火が広がる可能性があり、台湾地震は他人事ではありません」