7月14日から3日間、ジャニーズグループとして初めての西武ドーム(メットライフドーム)コンサートを開催したKis-My-Ft2。いずれも日中は35度を超える猛暑日だったが、大きな事故もなく公演を終えたようだ。
「もっとも心配されたのが熱中症。半屋外構造の西武ドームは空調がなく、ファンの熱気も相まって室内の気温が異常に上昇します。公演前には、メンバーの北山宏光や宮田俊哉が、ファン向けサイトで暑さ対策、水分や塩分を十分に補給することを訴えていました。これも事故を防ぐことができた要因だったのでは?」(スポーツ紙記者)
公演中でも、MCに入ると「みなさん水分を補給してください」と、ファンにこまめな呼び掛けをしていたメンバーたち。宮田の掛け声で、会場内全体で水分補給を兼ねた「乾杯」をするという試みも。
「3万人以上での乾杯は一体感もあって、何ともアットホームな雰囲気でしたね。咄嗟(とっさ)の思いつきでしょうが、暑さ対策を逆手にとったいい演出になりました。
親しみやすいキャラクターも、変わらずキスマイが応援される魅力なのでしょう」(同・スポーツ紙記者)
'18年8月にデビュー7周年を迎えるキスマイ。北山をはじめとした遅咲きのメンバーらも所属する7人は、SMAP元マネージャーのIさんのもとでステップアップしてきた、いわゆる“I派”のグループだった。彼女のおかげもあって迎えられる7周年であることは間違いない。
それだけに最終日の7月16日、北山の最後のあいさつに耳を疑うファンもいたのかもしれない。
「7周年を迎えることができたのもファンのみなさん、スタッフのみなさん。……たどればジャニーさんの、メリーさんとジュリーさんのおかげでもあります」
ファンや裏方のほか、ジャニー喜多川社長、メリー喜多川副社長、ジュリー藤島副社長ら、事務所トップの面々にも謝意を述べたのだった。
「ジャニーさんこそ、これまでも“ネタ”として名前が出ることがありましたが、キスマイメンバーからメリーさんやジュリーさんの名前が述べられたのは初めてではないでしょうか。しかもこの日は、映像収録の日でもあったと言います。今後、DVDなどで繰り返して使われることでしょう」(レコード会社関係者)
Iさんに育てられたメンバーにとって、彼女を追放したとされるメリー副社長らは、言ってしまえば“親の仇”。彼の言葉が意味するのは?
「まず考えられるのが、ジャニーズ内に蔓延(まんえん)していた派閥の完全撤廃です。そもそも10周年の節目でもない、7周年にこれだけ大きな“ハコ”を用意してもらったのです。彼らに期待する事務所に、メンバーが素直に応えた結果とも言えます」(芸能プロ関係者)
一方で、北山の発言は'16年1月に放送された『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)での、SMAP5人による“生謝罪”を連想させる、との声も。
「独立騒動を謝ったとき、草なぎ(剛)さんが口にした“ジャニーさんに謝る機会を木村クンが作ってくれた”は、“力を持っているのはIではなく、ジャニーズ事務所”だということを暗に言わせているようにも思えました。キスマイも公然で“忠誠”を誓わされた、とは考えすぎでしょうか」(民放ディレクター)
最後に、グループ最年長・北山の“キスマイ愛”だとも。
「グループにリーダーはいませんが、実質、統率しているのが彼です。何かと中居正広さんを師事してきた北山クンです。中居さんが最後までSMAPを守ろうとしたように、彼もまたキスマイを守るために、あえてメリーさんに感謝を口にしたのかもしれませんよ。それが10周年を迎えるための最善策と思ったのでしょう」(芸能レポーター)
ウラでどんな思惑が渦巻こうとも、まずはファンにエンターテイメントを見せることがアイドルだ。