「ご自身の体調に合わせ、工夫と努力を重ねられた結果、万全ではない状態とはいえ、ひとつひとつの活動をこなされたことで、自信も積み重ねておられたのだと思います。

 雅子さまはもともとお力のある方であり、皇后というお立場になったご自覚も加わって、堂々とされているように感じます」(小田部教授)

 宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんは「皇后陛下が令和の“理想の女性像”になる」と太鼓判を押す。

「上皇后陛下は常に上皇陛下の“一歩後ろ”でしたが、皇后陛下は天皇陛下と並ばれているように感じます。時代とともに国民の価値観に合わせて皇室のあり方も変わります。

 日本も今後、男女平等意識の下、女性が活躍する社会になっていくでしょうから、上皇后陛下が平成の理想の女性像だったように、皇后陛下は令和の理想の女性像になるでしょう

ご自身のことばで国民に語りかけることも大切

 令和になって最高のスタートダッシュを切ったように思える雅子さまだが、やはり“難題”は抱えていらっしゃるようで……。

「強いて言えば、記者会見などで雅子さまの“肉声”をお聞きできればと思います。

 お誕生日でご感想を文書で発表されますが、現在の雅子さまが、どのようにお話しされているのかを知りたいという国民も多いことでしょう。

 象徴天皇と皇后は、ご自身のことばで国民に語りかけることも大切なのです」(河西准教授)

 ‘02年12月を最後に、記者会見に臨まれていない雅子さまの“肉声”を聞くことができるのはいつになるのか。

 前出の山下さんは、有志が皇居などで清掃を行う『勤労奉仕団』への挨拶“ご会釈(えしゃく)”をほとんどされていないことを気にかけているそう。