雑に扱われていた
綾瀬はるかの過去

 今や国民的女優の綾瀬はるかは、かつてはバラエティー番組で体当たり企画に挑戦するようなグラビアアイドルのひとりだった。

「品川庄司の番組でアシスタント的なことをしていたのですが、品川さんに股間を見せつけられたりと、番組ではかなり雑な扱いを受けていました。また彼女自身、『マネージャーとケンカしちゃった』と口にするようなぶっちゃけキャラだったし、ある番組ではダイエット企画に挑戦して失敗し、事務所の大先輩の和田アキ子さんになじられて涙ぐんでいたことも。

 おそらく、当時は事務所的に『綾瀬は(事務所の先輩である)山瀬まみや優香のようなバラエティー路線で行こう』という方針だったんだと思います」(テレビディレクター)

 バラドルとしては成功しなかった彼女だが、その後、女優業にシフトチェンジし、2004年のドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(TBS系)で大ブレイクする。

「予想外というより、何とか綾瀬を売り出そうとするホリプロの面倒見のよさが印象に残りますね。バラエティー路線がダメなら女優路線に……という流れから察するに、綾瀬は最初から期待されていた。番組で雑な扱いを受けようが、事務所的に彼女は雑な存在じゃなかったのではないでしょうか」(鈴木さん)

石田ゆり子 撮影/週刊女性写真班
石田ゆり子 撮影/週刊女性写真班
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 ルックスからライフスタイルまで、女性の憧れの存在である石田ゆり子も、以前はグラビアを中心に活動する存在で、アイドルであった妹の石田ひかりの“姉”としか認識されていない存在だった。

「年齢を経て、魅力が浮き出てきたタイプなのだと思います。ひかりがアイドルだった当時、アイドルらしい、ハッキリした顔立ちの妹に対し、ゆり子はなんとなく地味に見えたもの。人の魅力は若さだけじゃない、ってことですよね」(鈴木さん)

 アイドルといえば、アイドル時代はほとんどスポットライトが当たっていなかったのに、アイドルをやめたとたんにブレイク路線を走るようになった芸能人も多い。

 若手実力派女優のひとりとして挙げられる満島ひかりは、もともと沖縄アクターズスクール出身者の小・中高生で結成されたダンスボーカルグループ「Folder」の一員だった。その後、メインボーカルの三浦大知らが抜け、女性アイドルグループ「Folder5」となったもののメインメンバーのAKINA(現・びびる大木の妻)以外は、ほとんど知名度が上がらず、活動休止に。

 だが、もともと女優になりたかったという満島は、自ら出演を志願したという園子温監督の映画『愛のむきだし』での演技力が認められ一躍、実力派女優となったのだ。

 同じくアイドルで、AKB48時代はそこまで人気が出なかったものの、卒業直後に映画やドラマに続々出演。女優として活躍しているのが川栄李奈だ。

「2人とも、アイドルとしてトップの人気者でなかったから、アイドルをやめてから自分のやりたいことを躊躇なくやれた、あるいは使われやすかった、というのもあるかもしれません」(鈴木さん)