今でも胸が熱くなる

 異星人ガミラスからの攻撃で滅亡の淵に追いやられた人類。生き延びるために残された時間はあと1年。宇宙戦艦ヤマトは、イスカンダルからもたらされた波動エンジンを搭載し、人類の未来のために発進する。

 地球連邦政府に独立戦争を挑んできたジオン公国に対抗するために秘密裏に作られたガンダムに偶然、乗り込んだ少年アムロ・レイ。少年少女たちは生き延びるために戦争に身を投じていく。

 1位と2位の両作品とも、社会現象になるほどの大ヒット作品。50代の男性たちは今でも胸が熱くなるという。

(※以下、コメント部分は明らかな誤字脱字以外は原文ママ)

●1位『宇宙戦艦ヤマト』

「海に沈んだ戦艦大和が、宇宙戦艦ヤマトとして宇宙に向かうという発想が面白かった」(51歳・兵庫県)

「僕が見た昔のヤマトを最新の映像技術で描いたらどうなるのか、ぜひ見たい」(51歳・東京都)

「初めて、毎週ちゃんと通しで見たアニメです。もちろんリアルタイムで。僕は夢中になったけれど、裏が『アルプスの少女ハイジ』だから視聴率はよくなかったそうだ」(58歳・神奈川県)

 前述したように、『宇宙戦艦ヤマト2199』(2013年〜)『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(2018年〜)でリメイクされ、地上波でも放送されていた。さらに今年、シリーズ続編の映画『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』が公開予定。

●2位『機動戦士ガンダム』

「初期のガンダムは映像のクオリティが低い。リメイクして最高の画像で見たいなあ」(58歳・静岡県)

「ファ―ストガンダムを見たいので、よろしくお願いします」(50歳・東京都)

「ガンプラから入っているので、アニメを見てガンプラのクオリティを確かめたい」(57歳・東京都)

 リアルロボットアニメという新たなジャンルを生んだ『機動戦士ガンダム』(1979年〜)は、実は放送打ち切りになった作品。再放送で人気に火がつき、今でも新作が作られ続けている人気シリーズとなった。大ヒットした劇場版三部作の『機動戦士ガンダム』は、アナログ時代のテレビサイズのまま再編集され、新作カットはあるもののクオリティの低いテレビ版の映像も多用されている。ファンならば生きてるうちに全編新作のリメイク版が見たい作品のひとつといえる。なお、5月には最新作の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の公開が控えている。

●3位『巨人の星』

「巨人の星といえば特訓。大リーグボール養成ギプスは子どもながらショックだった。自分にこれは無理だ、根性がないと悟った瞬間だ」(56歳・東京都)

「巨人は嫌いだが、大リーグボールにはわくわくした」(59歳・福岡県)

「星飛雄馬という投手の野球観を、今一度考えてみたい」(57歳・大阪府)

 3位になったのはスポ根アニメの代名詞ともいうべき『巨人の星』(1968年~)。対決シーンの背景で燃え上がる炎、滝のように流れる涙は、今でも忘れられないという声が多い。最高視聴率は36・7%だった。

●4位『マジンガーZ』

「子どものころ、日曜日の7時に夢中で見ていた。再現してほしい」(51歳・三重県)

「これまで見たアニメの中でいちばん好きな作品です」(54歳・大阪府)

「最終回でマジンガーZは敗れてしまう。子どもの僕は、本気で泣いた」(56歳・東京都)

 4位は、ロボットアニメの金字塔『マジンガーZ』(1972年〜)。主人公が巨大ロボットに乗り込むという設定は、この作品から生まれたもの。2年近く放送され、最高視聴率30%超の大ヒット作に。コメントにもあるように最終回でマジンガーZは新しい敵にボロボロにされて朽ち果てるのだが、そこへ現れたのがグレートマジンガー。初出撃で敵を一蹴し、そのまま翌週から『グレートマジンガー』(1974年〜)が始まった。

 リメイク作品としては、2009年に永井豪の漫画版を原作とするテレビアニメ『真マジンガー衝撃!Z編』が、2018年にテレビアニメの10年後を描いた劇場版『マジンガーZ / INFINITY』が公開されている。

●5位『あしたのジョー』

「ボクシングはわからなくても、矢吹丈の生きざまに引き込まれて行きました」(59歳・北海道)

「矢吹丈と力石徹のファイトは今見ても、きっと熱くなる…と思う」(57歳・埼玉県)

「立つんだジョー! 丹下段平の声が、ダメになりそうになったときに自分を励ましてくれる」(59歳・東京都)

「ホセと戦って燃え尽きるはずなのに、どうなっているんだと今でも思う」(56歳・東京都)

 コメントの書き込みがいちばん多かったのが、『あしたのジョー』(1970年〜)。最初のテレビ放送中に、原作漫画の連載に内容が追いついてしまい、原作途中のカーロス・リベラ戦で終了となった。『あしたのジョー2』(1980年〜)では力石戦の後から完結までが描かれた。

 2018年には、連載開始50周年記念プロジェクトとして『あしたのジョー』を原案にして近未来を舞台にしたテレビアニメ『メガロボクス』(2018年)が放送された。4月からは『メガロボクス2』が放送予定だ。