V6が解散する。文春オンラインが報じたことで明るみに出た。
「タッキーの統治が生み出した、これもまた滝沢イズムのひとつの流れです」
第一報を受け、そう漏らしたのは芸能リポーターだ。
「ある意味、反乱にも近い意思表示。6人じゃないとV6じゃないという、ね」
とも指摘する。
SMAPもTOKIOも嵐も“解散”
ジャニーズ事務所の滝沢秀明副社長(38)が今年1月、ジャニーズJr.に定年制を導入したと報じられた。満22歳到達後の最初の3月31日までに、今後の活動についてタレントとジャニーズ事務所が合意に至らなければ、Jr.の活動を同日限りで終わりにするという制度。
「世間やファンの間では、合意に至れば続けられる、という楽観論が出回りましたが、芸能界はタレントと事務所の力関係が一定ではない。それは最近ニュースになった、極楽とんぼの加藤浩次と吉本興業との関係でも明らか。事務所が合意しない、といえば、それは合意に至らないことを意味し、つまり事務所がダメと言えばJr.はその段階で所属を断たれるので、はやりメディアが報じたように実質的に“定年制”なのです」
こう解説するのは、元ジャニーズ担当のスポーツ記者だ。
そのことが、V6の解散とどう関係するのか。
前出・芸能リポーターが加える。
「下の世代に年齢でダメ出しするなら、上のグループだってどこかの年齢を基準に新たな道を踏み出してもいいでしょ? でグループ活動を閉じてもいいでしょ? という空気が一部で漂ったんです。
SMAPは解散、TOKIOは株式会社に移行という形ですが長瀬智也が退所することにより“実質的には解散”、嵐も活動休止ですが、いつかはわからない復活を前提にしたもので、“解散に近い”。V6も森田剛が退所するとはいえ、繕おうと思えば、NEWSのようにグループ活動を存続することもできるし、TOKIOのようなスタイルだってある。だが、それを潔しとしなかった。
聞くところによると、ほかのメンバーの“やり切った感”、“燃え尽き感”がかなり強ったそうですよ」
アイドルを目指す若い世代が、アイドルの道を断たれる中、実質的なグループ活動、アイドル活動をしていない自分たちが、メンバーが脱退するにもかかわらずアイドルグループでいていいのか、というV6のメンバーの気高い決意。
それはタッキーイズムに対する答えでもあり、3人のメンバーのうち2人が退所した少年隊、前出のTOKIOに対する、V6ならではの自分たちは違うんだ、という船出の意思表示と思える。
6人じゃないとV6じゃない、と決断したメンバーの潔さが刺さる。
〈取材・文/薮入うらら〉