吉川は現代人に欠かせない電化製品にも疑問を投げかける。彼女は危険な電波に晒されないように、《テレビはコンセントを入れたままだと2メートルまでは電磁波が届くので、寝る前に必ずコンセントを抜く》《マンションの場合隣の家とつながっている壁は隣の人がその壁側にテレビやオーディオなど電子機器を置いている可能性があるので、ベッドをその壁側に置くのを避ける》という生活をしているという。
「テレビから電磁波は間違いなく出ています。電気が流れているところは必ず電磁波が生じていますから。ですが、超微弱なので人体にはまったく影響は与えないと言っていい。電磁波が影響を与えるとするならば、身近なところで言えば携帯電話のほうが比べるまでもないほど強力。脳腫瘍が増えるという研究も発表されています。右耳に当てて携帯電話を持つ人は右側に、左耳に当てる人は左側に脳腫瘍が多いというデータもありますが、これには否定的なデータもあって結論は出ていません。
ただ、5Gになればより強い電磁波となり、普段、携帯電話を使っている側に脳腫瘍が起こるリスクが高まるかなと思います。ただ、テレビによって害が及ぶことはいっさいないと思っていいでしょう。コンセントを抜くよりも、携帯電話をやめたほうがいいですね」
あながち間違いではない主張も
ここまですべて吉川の主張を否定する結果となったが、否定ばかりではなかった。吉川はペットボトルの水は、どんなにフィルターを通したとしても“ナノプラスチック”(1000分の1ミリメートル以下の超微細なプラスチックごみ)が混入しているという。
「ミネラルウォーターは微粒なプラスチックで汚染されているという研究があります。11銘柄を調べたところ、そのうちの93%のボトルから1本あたり最大1万個もの微粒子が検出された。その微粒子の正体がまさにプラスチックでした。ゴミとして海洋でバラバラになったペットボトルが、川に流れて……というケースや、プラスチックに汚染された海水や河川水が、いずれも結果的にミネラルウォーターや水道水となります。
ペットボトルの水どころか人間の体内にも入っており、どういう経路で入ったのかはわからないが血液からも検出されているというデータもあります。これが人体にどういう影響を及ぼすかはまだわかっていません。ただ、プラスチックという分解されないものがペットボトルや水道水、もしくは体内の中に入ってしまっていることは事実。水道水などが危険だとは言いませんが、汚染されていることは間違いないですね」