40歳を過ぎ、駆け込むように結婚した男性芸能人たち

 その昔、安室奈美恵さんの育ての親にあたる芸能事務所の社長が、「女性タレントは売れると不安になって結婚したいと言い出すので、付き人を増やして気持ちを安定させる。男性タレントは結婚したいと言うことはないので安心だが、事務所を移籍したいと言い出したりしないために、高級マンションや高級車など周囲にアピールできるご褒美を与える」と言っていたのを聞いたことがあります。

 実際、安室さんは人気絶頂期に結婚してしまったわけで、社長の先見の明には恐れ入るばかりですが、この社長発言から考えると、男性の仕事が絶好調のときは結婚のタイミングは来ないでしょう。こうなると、ねらい目は精神的にちょっと落ち込んでいるときや不安なとき、今の生活にマンネリを感じているときと言えるのではないでしょうか。

 国民的アイドルとして愛されることは、富や名声を手に入れるかわりに、精神的な消耗も大きいのではないでしょうか。そんな生活を20年以上もやってきた嵐のメンバーは金属疲労がたまっていたとしても、おかしくない。心を許せる家族がほしいと思うのも当たり前でしょう。

'99年9月15日にハワイのクルーズ船上で行われたデビュー会見時の嵐
'99年9月15日にハワイのクルーズ船上で行われたデビュー会見時の嵐
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 9月29日配信『日刊スポーツ』によると、櫻井は40歳を迎えるにあたって家庭を持つことを考えはじめたそうですが、芸能人男性にとって、40歳という年齢は節目の年のような気がします。「人と暮らせない」「結婚願望はまるでない」と言っていた芸能人たちも、この年を過ぎると結婚し始めるのです。ナインティナイン・矢部浩之は42歳、千原ジュニアは41歳、ロンドンブーツ1号・田村淳は40歳など、40歳をすぎると駆け込むかのように結婚し、途端に「家庭っていいよぉ」と言い出すから面白いものです。逆に言うと、40歳になっても決断できない人は、本当に結婚願望がないのかもしれません。

結婚のタイミング」を引き寄せるためには、まず相手の話をよく聞くこと。会社や仕事の状態を把握することで、今が結婚のタイミングかどうかは見当がつくでしょうから、無駄にイライラすることがなくなるでしょう。あまりお勧めしたくないのですが、タイムリーな話題にかこつけて「嵐だって結婚する時代なのに、どうして結婚しないの?」と質問してみるのもいいかもしれません。

 昭和生まれとしては、ジャニーズのアイドルがどんどん結婚することに隔世の感がありますが、これからは夫になってもお父さんになっても“生涯アイドル”である時代になるのかもしれません。お二人の結婚を祝福するとともに、婚活中の女性がうまく「結婚のタイミング」をつかめるといいなと願っています。


<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」