期別ではやはり強い1期生
次にもう少しデータを細かく、加入時期で見ていく。
1期生
乃木坂の1期生は2011年に開催された第1回オーディションの合格者で、応募総数は3万8934人で、このうち合格したのは36人だった。合格者のうち活動前に2人が辞退したため、実際に活動したのは34人。このうちシングル選抜に1回でもなったメンバーは32人で、88.9%と大半がシングルの選抜メンバーになっている。
特に現在キャプテンを務めている秋元真夏(28)は、学業優先のためいきなり活動休止からのスタートだったが、復帰後の2012年10月にリリースされた4枚目のシングル『制服のマネキン』からすべてのシングルで選抜に選ばれており、乃木坂を体現する存在といえる。
2期生
2期生は、2013年に開催された第2回オーディションの合格者14人で、応募総数は1万6302人だった。2期生の中でシングル選抜に選ばれたのは7人で、選抜率は50%と1期生と比べかなり落ちる。
2期生がほかの期とは違い、合格後に研修生となる制度が導入されたためで、西川七海、矢田里沙子、米徳京花の3人は正規メンバーになることなくグループを去っている。
また正規メンバーとなった中でも3人がシングル選抜入りを果たしていない。2期生で唯一センターに選ばれた堀未央奈(25)も、13枚目のシングル『今、話したい誰かがいる』では選抜から落ちており、このシングルでは2期メンバーが1人も入らなかった。
2期生が加入した2013年当時は乃木坂の人気は今ほど高くなく、メディアなどの露出も1期生が優先され、なかなか人気も出にくい状況だった。ファンからは「不遇の2期」と言われるが、シングル選抜の数字にも現れている。
3期生
そんな2期生とは対照的なのが、3期生だ。2016年に開催された第3回オーディションの合格者は12人で、応募総数は4万8986人だった。シングル選抜を経験したのはその内9人、75%が選抜入りを果たしている。
3期生は2期生にあった研究生制度がなく、またグループ自体も前年に『君の名は希望』で紅白初出場を果たすなど勢いに乗っており、3期生のメディア露出も2期生に比べるとはるかに多かった。与田祐希(21)、山下美月(22)、久保史緒里(20)など現在選抜の常連となっている人気メンバーも多く、すでに乃木坂の中核を担う世代となっていることがわかる。
4期生
4期生は2018年に乃木坂46、欅坂46(現・櫻坂46)、日向坂46の3グループメンバーを決める坂道合同オーディションの合格者の中で乃木坂に入ったメンバーを指す。オーディション全体の応募総数は12万9182人だった。
4期生は現在までに16人中8人がシングル選抜入りを果たしており、選抜率は50%と2期生と同じ数字となっている。ただ、この数字の低さには4期生の少々複雑な経緯がある。
4期生は合同オーディションの合格後にストレートで乃木坂に所属できたメンバー11人と、坂道研修生を経て、2020年2月に乃木坂46に配属となったメンバーが5人いる。この5人はファンの間では「新4期生」とも呼ばれている。
ストレートインの4期生11人だけで見れば、シングル選抜率は72.7%と高い一方で、新4期生5人はまだ誰も選抜入りを果たしていない状況だ。今回5期生が加入したことで、まだ選抜入りを果たしていない新4期生が2期生同様の不遇をかこってしまわないか、ファンの中で心配する声もある。