田口翔被告が借りていた一軒家は自然豊かな場所にある
田口翔被告が借りていた一軒家は自然豊かな場所にある
【写真】田口翔容疑者が書いたと思われる怪しげなイラスト

 被告はなぜまだ阿武町に家を持ち続けるのか。阿武町に戻ってきたいという気持ちがあるのかもしれないが……。

勾留中も家賃滞納は一度もない

「んー、次の住む場所が決まるまでとりあえず置いておきたいということでしょうかね……。まあ、こちらとしても勝手に家に手を付けられないから困る部分もあるけど、彼が勾留されているときも、ずっと田口翔本人名義で家賃月2万5000円は振り込まれていて、家賃滞納は一度もない。お金の面で心配はないですよ。

 実は彼のお母さんも、今年のお盆に私のところに直接謝罪に来たんですよ。50代くらいの人かな。菓子折りを持ってきて“本当に申し訳ありませんでした”って、とにかく謝り続けていました」

 10月5日、田口被告の初公判が山口地裁で行われた。被告は罪状認否で「振り込み操作をしたのは間違いない。申し訳ないことをしてしまった」と事実関係を認めたものの、弁護側は「罪の成立を争う」などと無罪を主張している。

 そんななか、情状酌量人として、被告人の母親も証言台に立ち、そこで現在被告人は母親と同居していて、母親の監督指示に従っていると証言した。

「お母さんのためにも、更生してほしいですね」(大家)

 大家、そして母親の願いは被告に届くのか。そして、被告が阿武町に再び住むことがあるのか。次回公判は12月27日に行われ、検察官の論告、弁護人の最終弁論、被告人の最終陳述が予定されている。