50万枚以上を売り上げたデビュー曲『シンデレラガ―ル』は、王道のアイドルソングだった。

「しかし、平野さんは“アイドル”として売り出されることに、徐々に違和感を覚えて。後続でデビューしたSnow Manのような大人っぽいテイストの楽曲が理想だったようですね。そんな平野さんの不満を抑えるため、アーティスト色の強い曲が用意されたと聞いています」

 その曲が'21年5月19日にリリース、全編英語の歌詞にチャレンジした『Magic Touch』。今、考えてみると当時話題となった平野の金髪は、アイドルへの決別という意思表示だったのかもしれない。

平野は「寄り道したくない」

 退所の報告にもある“海外での活動”は、デビュー当初からの夢でもあった。

「特に、平野さんと岸さんは海外志向が強かった。平野さんは、雑誌のインタビューで“海外での活躍に近づくために寄り道したくない”と話していたほど。岸さんも、アメリカに1週間ほど語学留学していたことがあります」

 海外進出を目指して、'19年にはグループでアメリカでの武者修行も行っていた。

「キンプリの海外進出は、彼らだけでなく、彼らを育て上げたジャニーさんの夢でもありました。そのため、世界で活躍することでその夢を実現させるべく努力してきました。しかし今年3月、Travis Japanが無期限留学のためにグループ全員で渡米し、10月28日に世界デビューを果たし、先を越されてしまいました」

 ほかにも、アイドルの王道を行く、なにわ男子の台頭などもメンバーの焦りの一因となり、今回の退所の原因につながったとみられている。

 では、平野と岸は今後、海外進出という夢に近づくことはできるか。