「約6年ぶりのドラマ出演。演じたものがどう編集されて映像になるのか、感覚がよくわからない状態でクランクインしました。1シーン、1シーン、相手のお芝居を受けて一生懸命やっていますが、自信があるかと聞かれたら、まだないです(苦笑)」
正直な思いを語ってくれたSixTONESの京本大我。ミュージカル作品では何度も経験している“主演”だが、単独での連続ドラマとしては今回のシンドラ『束の間の一花』が初めて。作品では、余命宣告を受けた大学の哲学教師・萬木昭史(ゆるぎ あきふみ)を演じている。
追いかけられるより追いかけたい
「萬木は本質的な部分ですごく自分に近い人物。例えば、僕は彼に対して特別、社交的という印象を受けないのですが、それは人を寄せつけないというのではなく、自分から心を開いていくタイプではないと感じていて。そういう点なんかが、自分に近いのかなと思っています。だから今回は、等身大でやっているつもりです」
大学の構内で迷子になった千田原一花(せんだわら いちか)(藤原さくら)は、新入生説明会の会場まで一緒に走ってくれた萬木に惹(ひ)かれ、彼の講座を受け、講師室に通うようになる。
距離が縮まったと感じていた一花だったが、突然、萬木は大学を辞めてしまう。半年後、偶然、再会したふたり。萬木に「余命宣告された」と伝えられた一花もまた、高校時代に余命宣告を受けていた。人生という“束の間”に出会ったふたりの恋の行方を描く今作。
一花のように、萬木に対してまっすぐに「好き」と伝えてくる女性をどう思うか聞くと、
「押しに弱いところがあるので、一花のようにこられたら心を開いてしまうかもしれないです。でも、僕は、どちらかといえば追いかけたい人。それと、安心したくない。“本当に俺のこと好きなのかな”って不安でいさせてほしい。ずっと憧れているとか、ずっと追いかけているような、緊張感があるほうがいいなと思います」
では、彼女になった人には、どんな特典が?
「以前はしなかった料理をするようになったので、毎日はちょっと難しいけど、彼女が風邪をひいたり、仕事に疲れて帰ってきたときに何か作ってあげることはできます。最近だと、鮭のクリーム煮を作りましたね。
それと、今回の役作りで人生初のダイエットをしていて。いや、めちゃくちゃしんどいですね。夜は白米を禁じているので、身体に優しい野菜スープも作りました。あと、キレイ好きで、ミニマリストでもあるので、そういう部分では迷惑をかけないと思います(笑)」
萬木にとっての生きがいは“先生”だが、京本にとっての生きがいとは何だろうか。
「ベタな答えになりますが、おじいちゃんやおばあちゃん、家族が自分の出た作品を見て喜んでくれると生きがいを感じますね。やりがいでもあるのかな。
大阪に住んでいる祖父母は頻繁に会えないぶん、僕がテレビに出るとすごく喜んでくれるんです。あと、食べることが好きなので美味しいものは活力になる。それこそ、哲学的な感じになりますが、身近な幸せに気づく作業みたいなことを無意識にしている自分がいます。僕が行動したことで、誰かが喜んでくれていると感じると幸せな気持ちになる」