’14年10月にアレクサンダー国王夫妻が訪日した際、雅子さまは11年ぶりに宮中晩餐会に出席された。当日の装いは、オランダ王室のシンボルカラーであるオレンジ色のスーツだった。
日蘭の親しい交流を継承していくのが、次世代のプリンセスたち。アマリア王女には、2歳下のアレクシア王女と4歳下のアリアーネ王女という2人の妹がいる。
脅迫被害で学生寮に住めず
「オランダ王室におけるキーワードのひとつに“人間らしさ”があります」
そう話すのは、オランダ在住のライター・倉田直子さん。
「国民にとってオランダ王室は、敬う対象でありながらも、日本の皇室よりは親しみやすいポジションです。例えば、王室の公式ツイッターでは、王女たちが自転車通学する姿も投稿されています。国王夫妻が娘たちに対し、“なるべく一般の子どもに近い生活をしてほしい”と考えているのが伝わります」(倉田さん)
小学校は地元の公立小学校に通うなど、のびのびと育てられた王女たち。長女のアマリア王女は昨年9月、王室と密接な関わりを持つライデン大学ではなく、首都にあるアムステルダム大学に入学した。
「進学に伴って王女は、国王一家の住まいであるハウステンボス宮殿があるハーグを離れ、ほかの学生とともにアムステルダムの学生寮で暮らす予定でした。しかし、入学から間もないうちに宮殿に戻っていることが明らかに……。
親元を離れたはずの王女が実家に帰ることを余儀なくされた理由について、詳しいことは明かされていません。ただ、誘拐や襲撃の標的になるという“脅迫被害”から警備が強化されたと報じられました」(前出・現地ジャーナリスト)
10月中旬、マキシマ王妃は、王女の近況について記者会見でこう説明した。
「宮殿から出ていません。アムステルダムに住めないこと、外に出られないことは彼女の人生に大きな影響を及ぼします。(中略)自分の子どもがそういう生活をしているのを見るのはいいものではない」