妻が腎臓を提供

 面倒見がよい一面も。

「声をかけると、なるべく時間をつくって顔を出してくれました。実は私も、近々会う予定があったんです。情も厚く人への感謝を忘れず、南部さんを嫌いな人はいませんでした」(前出・友人)

「多発性脳梗塞で施設に入った芸人仲間の故・エスパー伊東さんが、最期まで誰とも会わせてもらえなかったことには、いつにないほど憤りをぶちまけていた」(旧知の出版社社員)

 南部さんといえば、妻から腎臓を提供され、移植を受けたことでも知られている。糖尿病の悪化により心不全となり、心臓バイパス手術を受けたことも。そんな満身創痍の夫を支えてきたのが、18歳年下の妻、由紀さんだった。もともと由紀さんが南部さんのファンで、電撃ネットワークの結成とほぼ同時期に結婚。南部さんは37歳、由紀さんは19歳だった。

「『普段はあまり妻のことは話さない』という南部さんに、奥さんへの感謝を聞くと、『若い人と結婚してよかった。世代の価値観が違うから、自分の価値観も広がった』と。南部さんの『額に缶ビールをつけ、注ぐ』というお得意芸は、夫婦で思い立ち、奥さんのほうが先に成功したそうです。

 そんなにケンカもしなかったそうですが、『(口ゲンカをした際)奥さんが泣いて終わりということが何度か続いて、申し訳なくてそれ以来10年以上、ケンカにならないよう気をつけている』と言っていました」(前出・記者)

 だが、腎臓移植後、「(南部さんが)お酒をやめないものだから『腎臓返してよ!』と怒られたことがあるそうです(笑)」(同・記者)

 エスパーさんを、最後まで気にしていたという南部さん。

「本人も、こんなに早くエスパーさんと会えるとは思っていなかったのでは」(前出・友人) 

 今ごろ2人で、新しいネタでも考えているのかも─。