猿之助は團子に指導も…
また、香川は『送る会』で、執行猶予中の従兄弟・市川猿之助の近況についても明かしている。息子の市川團子は2月から新橋演舞場にてスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』に出演することが決まっているが、『スーパー歌舞伎』は猿翁さんが確立し、2012年に猿之助もヤマトタケル役を勤めた作品。猿之助が舞台に関わるのかを聞かれた香川は、
「その役を演じた主役の人が次に演じる役者に口伝で伝えていくというのが歌舞伎界の常でございます。その意味では父が作り上げた『ヤマトタケル』を12年前4代目市川猿之助が初役で勤めたときに、事細かに決まり事から含めて聞いたのは4代目です。その聞いたこと、確認したこと、父から4代目に伝わったこと、これを團子に役者としておろし、話を伝えていくという作業はしていただいております」
と、團子が猿之助から指導を受けていることを明かした。
だが、猿之助に対しても非難の声は多い。
《両親の自殺幇助した人間が再度表舞台に登場して欲しくない(見たくない)。伝統芸能を守るとか言うが、甘やかしすぎは相撲業界のように不祥事ばかり起きる》
《猿之助は絶対歌舞伎に戻ってはいけない。日本の伝統芸能の名誉を汚してはいけない。 きれいな形で後世に残さなければいけない》
2人の置かれた状況について、あらためて歌舞伎関係者に話を聞くと、
「もはや中車さんの騒動や猿之助さんの事件のことが話題に上がることはなく、口にする人もいません。それは歌舞伎ファンも同じこと。テレビのことはわかりませんが、こと歌舞伎の世界では、中車さんを責める人はいませんでしたし、猿之助さんに関しても、早く戻ってきて素晴らしい演技を見せてもらいたいと、みんなが切に願っています。それは松竹も同じです」
ふたりは、“歌舞伎役者でよかった”と身に染みて感じているのではないだろうか――。