なかには過激な行動に走るファンもいた。時には身の危険を感じることも─。

地方のホテルに宿泊したとき、私の部屋の前にファンの方が立っていたことがあって。中に私がいることがわからないよう、ヒソヒソ声でマネージャーに電話をして対処してもらいました。彼がどうやって部屋を調べたかわからなくて、本当に怖かったです」

風間三姉妹は今でも仲良し

 風間三姉妹を演じた浅香唯、中村由真は過酷なアイドル時代を共に生きた同志であり、今も交流があるという。

『スケバン刑事』で人気が爆上がりしたころの大西結花。まさに“手の届かないアイドル”そのものだった
『スケバン刑事』で人気が爆上がりしたころの大西結花。まさに“手の届かないアイドル”そのものだった
【写真】30年ぶりに復活した大西結花、浅香唯、中村由真による「風間三姉妹」

「大みそかに3人で集まって、一緒に年を越したこともあります。紅白を見ながらおしゃべりして、あれは楽しかったな」

 ハードだったアイドル時代も、今となってはいい思い出で、「あの経験のおかげで精神も鍛えられました」と笑う。

 ところで、大西が過酷ロケナンバーワンに挙げる冬の東京湾のシーンだが、今も一部有料チャンネルで見られるよう。

あのシーンは映画『スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲』に収められています。忘れもしない大寒波が来た日で、すごく寒い中での撮影でした。こんな演技をしてるけど、本当は必死だったんだなと思って見てもらえたら。ぜひチェックしてみてください(笑)

一世を風靡した!1986年放送ドラマ

『男女7人夏物語』は最高視聴率31.7%をたたき出す大ヒットに。ほかにもドラマ『不適切にもほどがある!』阿部サダヲ演じる小川市郎が話題にした『毎度お騒がせします』(TBS系)は、下ネタとともに男女とも下着姿や半裸の入浴シーンが当たり前。
 また、神奈川県警横浜港警察署捜査課の刑事コンビ、タカこと鷹山敏樹(舘ひろし)とユージこと大下勇次(柴田恭兵)の破天荒な活躍を描いたドラマ『あぶない刑事』(日本テレビ系)も国民的な人気に。今年の5月には映画『帰ってきた あぶない刑事』が封切られる。

誰もが知るアレも1986年に発売!

 1986年当時、900万台が普及していたといわれるファミコン黄金期の中、誕生したのが『ドラゴンクエスト』。漫画家の鳥山明デザインのキャラでも話題に。現在ドラクエは、80を超えるタイトルが発売されており、累計販売本数は8800万本を超える人気ぶりだ。
 富士フイルムが世界初のレンズ付きフィルム『写ルンです』を発売したのも1986年。まだカメラが高級品だった時代に、使い切りの手軽さで大ヒット。現在、若者を中心にレトロ感がウケて再流行している。


取材・文/小野寺悦子 撮影/齋藤周造