老いない生き方(6):好きな趣味があれば認知症も怖くない
麻雀大好き認知症のHさんが教えてくれたこと
「認知症にだけはなりたくない」という人は多い。
「でも、いくら一生懸命予防をしても長生きするほどリスクは上がります。『いずれは認知症になる』と思って、なった後のことを考えてみることも大事」と舛森先生は考える。
「80歳で認知症の診断を受けた男性の楽しみは、週1のデイサービスで大好きな麻雀をすること。“認知症になったら何もわからなくなる”わけではありません。昔覚えた記憶は呼び戻せる。つまり、昔から好きな趣味を楽しむことはできるのです」
その楽しみが生活の活力になることは間違いない。
「認知症に対して悲観的にばかりならず、夢中になれる趣味を見つけておきましょう」
老いない生き方(7):医師がすすめても「がん検診」はやめていい
夫を看取った80代女性Kさんが教えてくれたこと
胃カメラなど苦痛を伴うこともあるがん検診。舛森先生は、がん検診を受け続ける必要性に疑問を呈する。
ある80代後半の女性は『これまでの人生に満足しており、たとえ病気になったとしても治療より自分の好きなことをして過ごしたい』と、20年続けてきた定期検診をやめたそう。
「環境、年齢の変化で検査への考え方はおのおの変わります。苦痛を伴う検査や治療に時間とお金を費やすよりも、がんでも楽しんで過ごすという選択肢もあるわけです」