おとなしそうな旦那さんだった

「マンション前で、複数の警察官がグリーンのシートを両手でめいっぱい高く掲げ、目隠しされた向こう側を何かが通過して救急車のほうに運ばれていきました。いま思うと亡くなった奥さんだったのかもしれません。この近くでは火事や飛び降り自殺はありましたが、事件は初めてなので驚いています」(近所の別の男性)

 登記簿謄本によると、容疑者夫婦は約26年前、新築マンションの高層階の2SLDKの部屋を約4000万円のローンを組んで購入。近隣住民によると、近くに大きな公園があるなど環境に恵まれ、眺望がよくスカイツリーが見えるという。夫婦も入居したころは事件の舞台になるとは想像もしなかったはずだ。

「夫婦ふたりでいる場面を見たことはありませんが、おとなしそうな旦那さんです。乱暴なことをするようには見えませんでした。包丁を奪い取って刺し返すとは、よほど日頃のうっぷんがたまっていたんでしょうか」(マンションの住人)

 別の住人によると、年に1、2回見かける程度で夫婦仲の良し悪しはわからなかったという。

「何らかのトラブルをきっかけに夫婦喧嘩がエスカレートして殺害に至ったとみられ、警視庁深川署は容疑を殺人に切り替えて事情や経緯を調べる方針だ」(全国紙社会部記者)

 終の住処に選んだマンションを犯行現場にした背景の解明が待たれる。