10月16日、NHKの定例会長会見が都内で行われ、稲葉延雄会長が旧ジャニーズ事務所の流れをくむSTARTO ENTARTAINMENT所属のタレントについて、番組起用を再開することを明言した。
NHKはジャニー喜多川氏の性加害問題を受けて、同事務所とは2023年9月以降に新規契約をしないと明言。約1年強に渡り、旧ジャニーズ系タレントの出演がない状態が続いてきた。このタイミングでの出演解禁は、年末の『NHK紅白歌合戦』を見据えた動きでもあるだろう。
「“ジャニーズなし”でも番組が成立する」
だが、ネット上では冷めた声が相次いでいる。
《紅白は別に見なければいいだけだからいいんだけど、ファンじゃない立場からすれば、何にでもジャニーズをぶっ込んでくるのはやめてほしい。「無理に」出すのはやめてほしい》
《紅白はSTARTOいなくても問題なかったみたいなこと言ってたし、これで今年は多数出演させるなら昨年出演した多くのK-POPグループにも失礼だよね》
《(紅白歌合戦は)実力も人気もない人を無理に押し込むようなことはやめてもらいたい》
やはり「紅白」に絡めたツッコミが多い。こうした声が向けられる理由は、一体何なのだろうか。
「NHKに限らずここ数年は、旧ジャニーズ系タレントの起用を控える流れがメディア業界全体にはありました。今年でも、例年だと“ジャニーズ祭り”の様相を呈していた『24時間テレビ』(日本テレビ系)は、ジャニーズ色を排したやす子さんのチャリティマラソンなどが話題を集め、高視聴率を叩き出しました。ここ数年は“ジャニーズなし”でも番組が成立する流れができつつあるんです」(芸能プロ関係者、以下同)
そんな中、NHKは紅白の司会者を有吉弘行、橋本環奈、伊藤沙莉、鈴木奈穂子アナと発表。これから出場アーティストが明らかになるタイミングで、STARTO社のタレント起用の再開を明言。
「これは紅白のプロモーションだと言われても仕方ないと思います。ファンからしてみれば、どこよりも“排除”してきたNHKが急に頼ってきたように見えてしまうのも無理はないでしょう。今年の紅白は例年以上に厳しい目で見られることになるかと」
そうした時代の流れに逆行するかのような「紅白」の出場者発表を目前にしての、出演解禁報道に冷めた声が相次ぐのは当然だろう。