円安は落ち着いてきたものの、費用が高く気軽には行けない印象の海外旅行。
「ヨーロッパなんて絶対無理!」「気軽に行けるのは韓国か台湾くらいでしょ?」と諦めモードの人も少なくないだろうが“プロ”の視点は異なる。
ヨーロッパ旅行は寒い季節が狙いめ!
「年末年始を除く11月から2月にかけては、総じて安く行ける国が多いため、海外旅行にはお得な季節といえますね」
こう語るのはトラベルジャーナリストの橋賀秀紀さん。ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かけ、これまでの訪問国は131か国にも及ぶ。
そんな旅のプロが今冬、おすすめする海外旅行先を順に紹介しよう。
「ヨーロッパでは人気のフランス・パリとイタリア・ローマです。航空券(往復、以下同)とホテルをセットにしたツアーでいえば、11月出発のパリ、ローマはどちらも11万円台(2泊5日)からになっています。これが夏だと20万円近い値段に跳ね上がる。
冬の時季は寒く、日が短いというマイナス点があるから安いわけですが、パリやローマなら夜景など長い夜を楽しめるスポットもあります。冬の寒さや日の短さがマイナスとならない旅の仕方をすれば、11万円台はお得といえるでしょう」(橋賀さん、以下同)
ただしヨーロッパやアメリカの場合、フライト時間が長く、航空券は先述のように、安くても10万円超え。現地の物価も高い。これを嫌う場合はアジアが選択肢になる。
「推したいのはベトナムで、ハノイやホーチミンなど。航空券のみで3万円台から手に入ります。亜熱帯で気温は高いですが乾季にあたるため、過ごしやすいのが利点です」
アジアでは物足りないという人は、オセアニアのオーストラリアやニュージーランドが次なる選択肢に。
「南半球のオセアニアは季節が正反対のため、これからの季節は夏。寒い冬に暖かく過ごせるのはメリットですし、物価は欧米ほど高くありません。
例えばオーストラリアのケアンズでいえば、6万円台から航空券を買えます。オーストラリアのビーチはハワイに似た雰囲気もあるので、ハワイほど混雑せず物価が安い点からもおすすめです」
穴場に挙げるのは中東のアラブ首長国連邦・ドバイと、トルコ・イスタンブール。
「ドバイの夏は灼熱の暑さですから、冬季である今のほうが断然楽しめるし、物価もそれほど高くない。航空券は5万円台からあります。イスタンブールも同じく航空券も物価も比較的安いですよ」