頼りになる存在

眞子さんは、私の10歳年上でございますので、物心ついたときにはすでに頼りになるお姉様のような存在で、周りを見渡し、自ら率先してお手伝いをされる姿が特に印象に残っております。

 また、私が生まれた当初から同じ敷地内に住んでいらっしゃいましたので、赤坂のお庭で一緒に遊んでいただいたことや、折に触れて楽しくお話をさせていただいたり、ゲームで盛り上がったりしたことは、私の眞子さんとの大切な思い出でございます。幼いころから、いつも変わらず明るく、優しく接していただいたことをありがたく思うとともに、従姉妹として、末永いお幸せをお祈りしております

 2022年3月17日、前年末に20歳の成年の誕生日を迎えた愛子さまは初めて記者会見を行った。従姉妹の小室眞子さんの結婚などについて記者から質問され、このように答えている。愛子さまの幼いころから、佳子さまはよく愛子さまの面倒を見ていて、二人はまるで「姉妹」のように仲良しであると、この連載で以前に紹介した。

 愛子さまの会見中の「眞子さん」を「佳子さま」に置き換えてもほぼ同じ内容になるはずである。愛子さま佳子さまの関係を踏まえて考えてみると、今回、初めて一人で佐賀県を訪れ、公的な活動を行った愛子さまは、当然、佳子さまのこれまでの仕事ぶりを参考とされているであろうし、もしかすると、佐賀訪問前に愛子さま佳子さまに、プライベートで質問をしたり、相談しているであろうことは容易に想像できる。

 もちろん、両親からのアドバイスは大切だ。しかし、そこは若い女性同士である。親には尋ねられないことでも「頼りになるお姉様のような存在」である佳子さまなら気軽に、何でも質問できるかもしれない。

 愛子さまにとって佳子さまは、いつまでも頼りになる先輩である。これから先も、二人はずっと、仲良し「姉妹」であってほしいと願わずにはいられない。

<文/江森敬治>

えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に『秋篠宮』(小学館)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)など