3作目の主演映画となった『タチャ‐神の手‐』。“神の手”と呼ばれるいかさま師・テギルを演じるT.O.P(from BIG BANG)。
ヒロインに告白するシーンでお茶目なアドリブを入れたり、自ら選んだ衣装候補が100着を超え、出演料がほぼ衣装代で消えていってしまったほど力を入れた作品について語ってもらった。
「原作は、韓国でレジェンドと言われているほど大人気のマンガ。4編ある中の1編が映画化されて大ヒットしました。2作目は誰が主演するのかと、韓国映画界でも大きな話題になっていたんです。だから、最初はプレッシャーを感じて悩みました。でも、監督と話をしたり、シナリオを読んでいくうちに“これは、いけそうだ”と確信を持つことができたんです」
T.O.P演じるハム・テギルは、生まれつき器用で怖いモノ知らず。一手先も読まずに、本能のままに動く青年。
「テギルが花札の世界に飛び込んで、さまざまな出来事を繰り広げていく姿は、ジェットコースターみたい(笑い)。テギルと違って、僕自身は言葉を選びながら発するところがある。今回、テギルを演じたことで、子どものころの性格を引き出してもらえた気がします。子どものころって、好きな子がいたら、ストレートに告白するじゃないですか。まるで自分のかゆいところをかいている感覚で楽しく演じることができました」
苦労した点は、タイトルにもなっているタチャ(いかさま師)としての花札の扱いだという。
「手さばきをマジシャンの方に3~4か月かけて教えてもらいました。それと、苦労ではないですが、肌を露出したこと。俳優としても、BIG BANGでも、ほとんど経験がなかったので悩みました。ただ、僕ひとりが肌を見せてカッコいいシーンを撮るのではなく、何人もの人といっしょに脱ぐ面白いシーンなので、妙な気分になりながらも楽しく撮影ができました。テギルはやせている設定だったので、特に“身体を作らなくちゃ”と意気込んでやったことはないですね」
俳優業と歌手活動は真逆だと語る。
「演じることは、自分の皮を1枚1枚脱いでいって、最後は裸になるようなものだと思います。これは、時間がたてばたつほど華やかになっていく歌手活動とは真逆なもの。2つの活動は両極端なので、悩んだり迷ったりすることもあってバランスをとるというのは難しいです。でも、演じるという仕事は、人物を作る過程や時間がすごく楽しい。これからもよい作品や、いい機会に巡りあえたら挑戦していきたいと思います」