今年4月、“電力小売りの全面自由化”の時代が幕を開ける。
電気代の年間変動額が、プランによって割安になったり割高になったりするが、加入条件やTポイントカードなどへのポイント付与、ケーブルテレビの利用料やインターネットプロバイダー料金の割引を含めるとグンと割引率が増す場合もある。
自分の居住地域やサービスなどを踏まえて一番お得になるプランはどれか比較検討することになる。
「例えば、東急パワーサプライが提供する新電力プランは、東急電鉄の利用や東急グループ施設で使えるポイント付与や、東急沿線のケーブルテレビ『イッツコム』の利用料割引などの特典があります。東急沿線の家庭にはお得度が高くなるかもしれませんが、それ以外の地域では受けられる恩恵が少なくなります」(消費生活アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん)
利用者は電気料金以外のサービスがどれだけ得になるのかを、事細かに吟味しなければならないということだ。
パソコン操作が不得意の高齢者は誰かの手を借りる必要が生じる。偽造許可証で接近し新しい設備を売ろうとする詐欺師などにも要注意だ。
「電気は生活の要ですから、失敗できないですよね」
丸山さんは慎重な検討を促す。消費生活アドバイザーの巻口守男さんもこう語る。
「間違った選び方をすると損をしてしまう。それがデメリット。昼夜の過ごし方や、どういう住まいに住んでいるかでも電気料金は全然違ってきます。10%割引と謳っているプランでも、自分にとっては数%割引、もしくはマイナス、というケースもある」