月6000円以上、家族3人で1人1台持ちなら月1万8000円……。携帯代は、家計の大きな負担となっている。4月からスタートする大手3キャリアの低料金プランって本当におトクなの? 話題の格安スマホって、とにかく安いけど便利なの? みなさんの家計を救うべく、それぞれの料金&使いやすさを徹底検証。
低料金が話題となっている“格安スマホ”。業者によっては月1000円台の料金プランもあるほど。なんでそこまで安いの? スマートフォン・ケータイジャーナリストの石川温さんに聞いてみた。
「ドコモから通信網を借りて運営し、実店舗数も少ない。あらゆる販売コストをカットしているため、安く提供できているのです」
例えば、『イオンスマホ』のスタートプランの場合、データ通信量が月に1ギガで月額1350円。通話料はプランに含まれず、30秒につき20円かかる。毎月6000円以上かかっていた携帯代が1000円台とは驚きだ。
しかし、格安スマホには注意しなければならないポイントが多い。まず、前述したとおり、実店舗が大手3キャリアに比べて圧倒的に少ない。そのため、手取り足取り教わりたいスマホ初心者にとっては、サポートが不十分と感じるだろう。
さらに故障したときは、近くに実店舗がなければ、郵送などでの対応となり、修理に時間がかかってしまう。メールにも気をつけるべき点が。
「例えば、イオンスマホのメールはGメールで行います。キャリアメールがないのです」
キャリアメールとは、通信キャリアが携帯電話向けに提供する電子メールのこと。大手3キャリアでいえば、アドレスが@docomo.ne.jp、@softbank.ne.jp、@ezweb.ne.jpとなる。Gメールはグーグルが提供しているフリーメールのこと。そこまで不便さを感じないが……。
「Gメールでキャリアメールのアドレスに送ると、迷惑メールと判断されて、受信を拒否されてしまうこともあります」
例えばドコモのキャリアメールの受信拒否設定を“強”にしている人には届かない可能性が高い。“弱”にすれば解決するのだが、シニア世代の中には設定の変更をできない人も少なくない。
もっとも注意すべきは通話料金。前述したとおり、イオンスマホなら、30秒につき20円かかる。かけ放題プランがほぼ標準となっている大手3キャリア。ラインの電話を使っているならよいが、通常の通話を利用している人は料金が膨れ上がるかもしれない。
「『楽天モバイル』では、月額850円で1通話5分まで無料となる“5分かけ放題オプション”をスタートさせています」
従来の格安スマホのかけ放題プランは、インターネット回線を利用したものが多く、通話の品質が劣っていた。だが、楽天モバイルは電話回線を使っているため、通話もクリアだ。
「今まで格安スマホは海外では使えませんでしたが、楽天モバイルは、3月10日より“楽天モバイル海外SIM”を開始します。世界190の国と地域で、音声通話とデータ通信が利用できるようになるのです」
進化し続ける格安スマホに、もうひとつチェックしたいカテゴリーがある。
「厳密にいうと、格安スマホの分類には入らないのですが、“ワイモバイル”もチェックしてみるといいでしょう」
ワイモバイルとは、ソフトバンクの回線を利用した通信事業者。実店舗数も多く、価格も大手3キャリアに比べると安いので注目したい。