また、夫が驚くのは、ギリシャ人は先生に対して、自分の意見や質問をためらいなくできることです。たとえば、夫が生徒に「ここの動作が良くないから直したほうがいいよ」と言うと、日本人相手なら黙って聞いてくれますが、ギリシャ人だと必ず「なんで?」から始まります。下手をすれば、他の生徒も巻き込んでの議論に発展して、そうなってしまえばもう稽古どころではありません。
ジャニーさんのおかげで覚えた日本語(と英語)
さて、話を元に戻して、ジャニーズの好きなところをもう1つ挙げるなら、タレントたちが「自信満々」なところです。彼らは話がうまいし、歌も歌えるので、とても自信があるように見えてすてきでした。
キムタク(木村拓哉)は特にそうですね。彼の話し方、また立ち居振る舞いからは自信が伝わってきます。だから彼らが、(ギリシャ人に比べて)ちょっと背が低くても、好きになるのかな、と思います。
さて、魅力たっぷりのジャニーズは、私にとっては日本語を勉強するモチベーションになりました。日本語を勉強し始めてまもなく、まだひらがなとカタカナしか読めなかった頃、日本から雑誌『Myojo』や『ポポロ』を注文しては、ただペラペラとページをめくって楽しんでいました。その影響で、私が最初に覚えた日本語(と英語)は、「マジ?」「ラッキー」「ユー(ジャニーさん〈ジャニー喜多川氏〉の口癖)」「青春」です。また「ネギトロ」は嵐の番組で知りました。
少し日本語が上達し始めたころ、「もしジャニーズの人に会ったら何を話そう?」と、想像しながら質問や自己紹介の練習をしていました。相葉雅紀くんや大野智くんはあまり英語が得意ではないこともチェック済みでしたので、日本語を覚えるほかありません。「そんなありえないことを考えて、幸せな人だなぁ」と私のことをバカにするかもしれません。確かに、普通に考えてみればそうかもしれません。
しかし、奇跡は起きたのです!