「アミューズ創業39年の中で最大の不祥事と捉えている。非常に重く受けとめている」
6月25日、両国国技館で開催された株式会社アミューズの『第39期定時株主総会』。質疑応答では株主から「小出恵介の不祥事」に関する質問がなされると、議長を務めた畠中達郎社長は語気を強めて再発防止を誓った。
アミューズといえばサザンオールスターズをはじめ、福山雅治にポルノグラフィティ、吉高由里子、星野源やディーン・フジオカなど、一線で活躍するアーティストや俳優らが所属する芸能事務所だ。
「芸能プロとしては数少ない東証一部上場企業で、企業が商品やサービスのよしあしで株価が変動するように、所属タレントの活躍ぶりやイメージが大きく関連します。熱愛や結婚、離婚などのスキャンダルや、事故や犯罪などの不祥事は命取りにもなりかねない。小出の一件はまさにアミューズを揺るがす一大事件だったのです」(全国紙記者)
“事件”直後の同社株価は、前日3120円から3010円とマイナス3・53%。景気の動向もあり単純に比較はできないが、'08年のサザンオールスターズ活動休止の9・95%、'15年の福山雅治結婚の8・3%には及ばずとも、'10年に桑田佳祐が食道がんを発表したときの2・96%を上回る下げ幅だった。
6月8日に『フライデー』が小出恵介の17歳女性との淫行騒動を報じてから約1か月。“被害者”との間で示談が成立し、小出本人の会見は未開催も一応の収束に向かっている。株主総会でも明確に小出の“解雇”について話されることはなかった。
「むしろ株主の1人から“アミューズがはめられた被害者と考えている。(小出は)一定期間を置いて復帰させたほうがいい”と、擁護する意見が出ると拍手も起きました。しかも株価下落や各方面への損害賠償など“カネ”の話が出ることはなく、大荒れが予想されたわりには意外なほど静かに終了しました」(スポーツ紙記者)
とはいえ、今も“小出ショック”の対応に追われている“被害者”がいるのも事実。それは大物芸能人にもひそかに飛び火しているようだ。
その1人が同じアミューズ所属の星野源だという。小出は出演予定だった7月スタートの日本テレビ系ドラマ『愛してたって、秘密はある。』を降板。代役には同じ事務所の賀来賢人が発表された。
「一部夕刊紙では、代役として日テレが要求したのが星野だったとも報じられました。昨年10月に『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で大ブレイクした彼ならば話題性は十分で、むしろお釣りがくるくらい。今回こそ実現しなかったものの、“貸し”ができたのは事実。同じくドラマが放送中止になったNHKも今後、“身代わり”に星野を求めるかもしれないですね」(テレビ局関係者)
ところが、星野を出したくとも、簡単には出せない事情があるのだとも。
「『逃げ恥』こそアミューズ案件でしたが、彼の俳優面でのマネージメントは本来、松尾スズキが主宰する劇団『大人計画』担当で勝手にオファーは受けられないとも。星野の新ドラマや映画への出演交渉は随時行われているといいます」(ドラマ制作スタッフ)
8月にはWOWOWドラマ『プラージュ』で主演、10月からは綾野剛主演のTBS系ドラマ『コウノドリ2』への出演が決まっている星野。ただでさえ売れっ子の多忙スケジュールは当分、先まで埋まってしまいそうだ。
同じく代役問題に悩まされれているのが明石家さんまだ。7月に動画配信サービス『Netflix』で配信予定だった、さんまが企画・プロデュースを務めた『Jimmy~アホみたいなホンマの話~』が凍結中。劇中ではジミー大西役を中尾明慶が、そして、さんま役を演じていたのが小出だった。
「世界190か国での配信予定だっただけに、放送中止となれば億単位の賠償となりそう。事件後から協議が重ねられていましたが、代役を立てて撮り直されることが決定しました」(芸能レポーター)
そんな中で6月17日、さんまはラジオ『MBSヤングタウン土曜日』で、まさかの“逆オファー”があったことを明かした。
「木村も冗談だと思うんですけども、昨日会っててね。“『Jimmy』物語、明石家さんま、オレやりましょっか?”って言うてましたからね。冗談に決まってるやろうが。おかしいやろ、アイツがオレ役をやるなんて」
ナント、木村拓哉が小出の代わりにさんま役を演じることを申し出ていたのだという。さんまとしては当然、冗談だと受け取ったようだが、
「木村さんは意外と本気だったのかも。今まで演じたことのない“三枚目”役は、“何を演じてもキムタク”と揶揄されるイメージを打開するにはピッタリですよね。
でも撮り直しで、さらに木村さんのギャラが加われば制作費は目も当てられない額に。もしジャニーズ事務所が本気の売り込みをしてきたら断れないでしょうから、さんまさんは早々と“冗談”にしたのでは?」(芸能プロ関係者)