左から松下優也、平間壮一 撮影/森田晃博

 舞台で輝きを放ち、生で会える(見られる)俳優が本当に仲のいい俳優を指名してトークする「生で会えるイケメンリレー対談」、通称“生イケ対談”連載。

 第13回は、松下優也さんが平間壮一さんを指名! 『週刊女性』本誌(2017年7月18日号)のスペシャル対談の続きを、たっぷりお楽しみください。

壮ちゃんはいつもニコニコしてるけど、たまに毒づくことがある(笑)

――本誌掲載の対談で、平間さんは松下さんのいるX4に入ってツアーを回りたいと、すごい夢を語ってくれましたけど。

松下 そうですね、うれしいですね。

平間 日本の若手アーティストで、踊りも歌も全部のバランスがよくて、そのバランスがすごい高いところでやっているのは、俺は優也だなって思うんですよね。それで芝居もやってて、最強じゃんって思います。

松下 ………。

――松下さん黙らないでください(笑)。

松下 ……あんまり褒められると、ちょっと恥ずかしいですね。反応しづらい(笑)。壮ちゃんの意外なところは、ほんとに真面目で、めっちゃいいヤツで、基本いつもニコニコ話してるけど、たまに毒づくところ(笑)。

平間 アハハハハハ! めっちゃあります。

松下 でもそれは、壮ちゃんのめっちゃいいところやと思う。

平間 1回、俺と歌唱指導の先生で、言い合いみたいなのをやりましたよ。譲れないことは結構、怒ります(笑)。

松下 その時の歌唱指導の先生もすごくいい人やし、僕らのこと思っていろいろ教えてくれてたけど、歌の面でベストでも、芝居やダンスと組み合わせたときに無理が出る部分があって。そういうのは、実際にやっている僕たちが一番わかるので。

――言うべきことは言う二人なんですね。

松下 僕は全然なんも文句言わずにやりますけど(笑)。

平間 うそつけー(笑)。必要なときは優也もちゃんと言ってくれますよ。でも、自分の意見を言えるのは、二人ともキャリアが長いからだと思います。僕も昔は、全部ハイって聞いてたから。そうやっていくうちに、それじゃ悪いことも起きていくんだってことも理解して、言えるようになった。

『アルカード』の現場は学校みたいで、日々みんなで遊んでた

――お二人が出会った『ジ・アルカード・ショー』のことを振り返って、思い出すことは?

松下 稽古の時から、ホンマに日々遊んでたもんな。

平間 うん。遊んでた(笑)。

松下 『アルカード』の現場って学校みたいやったから、放課後みんなで遊びに行くような感じで。なんか若かったよね、みんなノリが。

平間 同世代のキャストが多かったし。

松下 あと、みんな役者という肩書がありながら、ダンスが好きだったり音楽が好きだったりする共通点があるから、集まりやすかったよね。

平間 スタジオ生だった時みたいに、同じスタジオでみんなでダンスを練習して、終わったらご飯に行って、みたいな感じがあったね。

松下 だってさ、スポッチャとか行かんかった?

平間 行った行った(笑)。あと、公園に集合して花火したり。

松下 やったやった(笑)。代々木公園でバスケやったり。

――放課後ライフでの出来事で、印象深いことは?

平間 優也がその頃、ちょうどアルバムを出して。そういう日常を歌にしたんだっていう曲があって、それを車の中でみんなで聞いて。「この稽古中にやってきたことが歌になってんじゃん」って泣きそうになった(笑)。

松下 それ海に行った時や。あのときは、ほんとみんな仲良かったっすね~。あんまり仕事でやってるっていう感じがしなかったです。

左から松下優也、平間壮一 撮影/森田晃博

――お二人にとってどんな作品でしたか?

松下 気持ちいいんですよ。もうエンターテインメントショーなんで、1時間半休憩なしでやって、カーテンコールなしで終わる舞台で。やってるほうもスッキリするんですよ。ハイ始まった~、ハイ終わったった~みたいに(笑)。

平間 見に来てくれてたお客さんの熱さも、違いましたね。お客さんの反応も、自分がアーティストになったかのような感じで、楽しんでくれてるんだと思いました。だって舞台ではあんなダンスの振り付け、ないですもん。

松下 制作スタッフも熱い思いがあって、新しいものにチャレンジしてる感じがすごくあったし、全部がよかったね。

平間 すべてにおいて気持ちがよかった。またやりたい!

松下 舞台の最後に、僕が演じるブラドがマリアって役にささやいて終わるんですけど、いまだにファンから、「アレなんて言ってるの?」って聞かれる。でも、僕はまだ答えを言ってないです。この先、再演とか、何があるかわからないからね(笑)。

二人とも好きになったら自分からガッツリ行くタイプ

――現在27歳の二人の恋愛観も伺いたいのですが。恋バナしたりもしますか?

松下 普通にそういう話もしたよね。

平間 うん。自分のことに関しては隠すことなんにもなくて、たぶん200%オープンです、俺(笑)。だから優也にも全部話してる。

――普通に友達なんですね(笑)。

松下 ほんと普通に友達だよね、壮ちゃんのことをあんまり仕事の人とか思ったことないですね。

平間 しばらく会ってなくても、それは変わらずそんな感じだし。

松下 会った瞬間に、会ってなかった時間って埋まるもんですね。

平間 ほんとはもっと会いたいですけどね。だけど、なかなか俺が連絡しないタイプなんで(笑)。でも、今度から連絡しようっと。

――恋愛に話を戻しますが、好きになったら自分から行くタイプ? 待つタイプ?

松下 僕は、もうガッツリ行きます。

平間 俺もガンガン行きますね。

松下 結構、行っちゃう?(笑)。

平間 そこは待たないですね(笑)。

松下 待てができない(笑)。アハハハハハ!

――女性ってどういう存在ですか?

松下 男の上をいく存在やなって思いますけどね。男が世界を回してるようで、女の人が回してるもんやと思うから。だから僕は、勉強ができるとかって意味じゃなくて、賢い女性が好きです。

平間 意識させてくれる存在じゃないですか。何をするにしても、僕は常に女性を意識しちゃう。ダンス始めたきっかけも,わかりやすくモテたいとかだったので(笑)。今もああいうダンサーになりたいとか、こういう表現の仕方がカッコいいとかいろいろ考えるときに、やっぱりどっかで「これやったらモテるかな」とか思いますね。意識するポイントはやっぱり女性になる。別に女の人にどう思われてもいいやってなったら、俺、たぶん写真とかでも笑わないと思います(笑)。

松下 ホンマおもろいな(笑)。言わんでええねん、そんなん(笑)。

平間 アハハハハハ!

松下 どういう女性がタイプなん?

平間 固まってないかも。今まで好きになった人、みんな違うタイプかもしれない。共通点を挙げるなら、ちゃんと真面目な人。裏切らない人がいい(笑)。

左から松下優也、平間壮一 撮影/森田晃博

――次に舞台で共演するとしたら、どんな作品をやってみたいですか?

松下 僕は、稽古って仕事をやるための準備やと思ってるので、仕事としてやりたくないから、なるべく楽しくあってほしいんですよ。壮ちゃんがいてくれてるだけで、確実に稽古場は楽しくなるから、それがどんだけ面白くない舞台でもいいかな(笑)。

平間 アハハハハ! わかるな~、それ。でもうれしい。何やってもたぶん楽しくはなるんだろうけど……俺、優也と一緒に『イン・ザ・ハイツ』出たいな~。

松下 だったら、『イン・ザ・ハイツ』と同じ劇作家の『ハミルトン』やってみたくない? 古典的なミュージカルではなくて、前衛的なヒップホップミュージカルだから、いいと思うんだよね。

平間 いいね。それか、『ニュージーズ』かな。ブロードウェーで人気のミュージカルで、新聞販売少年たちが主人公の話なんだけど、バレエをあえて汚く踊ったり、アクロバットとかタップも全部ちょっと崩してる系のダンスがいいんだよね。

松下 それも面白そうやね。

――最後に改めてお互いはどんな存在ですか?

松下 僕にとっては、壮ちゃんみたいな存在が、この世界で活躍してることが安心できます。俺が俺がって行かないし、素直だし、汚(けが)れがないというか(笑)。

平間 アハハハハ!

松下 壮ちゃん自身は全く芸能界に染まってないのに、しっかり結果を残してるところに安心します。ずっと壮ちゃんは壮ちゃんのままでいてほしいですね。お互いもっとそれぞれの高みにいって、また何かやれたらいいなって思います。

平間 そのままでいると思う(笑)。優也がいろんなことをやってくれてるから、僕も芝居とか歌とかいろんなことをやり続けようって、思えるんでしょうね。優也がいろんなことで成功してる姿は、俺も続けてたら身になるんだっていう支えにもなってますね。

 だって僕が自信をもって誇れるものってダンスしかないから、今でも芝居やるのってすごく恥ずかしかったりするんですよ。だけど、そういうものも乗り越えてやれるのは、優也という大きな存在があるからなんですよね。

スペシャルQ&A【松下優也編】

――平間さんには言ってないけど、感謝していることは?

松下 俳優として活動しながら、ずっとダンスをやってきている人やから、そういう意味で同じ気持ちで一緒に『ジ・アルカード・ショー』を頑張ってこられたという感じでした。壮ちゃんのダンスはほんとにすごいし、カッコいいんですよ。その現場に、いつもニコニコ楽しくいてくれてありがとうって感じですね。

――平間さんに直してほしいところは?

松下 もっと「俺やで!」っていう感じでいてもいいんと違う? って思いますね。すごく謙虚で、俺が俺がって行かない人なんで。いろいろな舞台に出ているし、今もう大活躍ですやんって話なのに、普段はほんとに普通の男の人っていうか。それが壮ちゃんのいいところなんですけど。でもあえて言うなら、もう少し芸能人オーラを出してみてもいいんじゃないかなって思いますね。

――スマホの今の待ち受け画面は?

松下 愛犬の写真です。実家でパピヨンを2匹飼っていて、ダイヤとココっていう名前でどっちもオスです。犬は大好きです。人より犬のほうが好きなくらい(笑)。小さい頃から動物に囲まれていて、犬も猫も飼ってました。でも大人になってから猫アレルギーになっちゃって、今は猫に近寄れなくて。自分でも犬は飼いたいんですけど、今は無理ですね。やっぱりかわいそうじゃないですか、1匹にさせる時間が長くなるし、世話ができないから。

松下優也(手前)、平間壮一(奥) 撮影/森田晃博

――あなたにとって愛とは何ですか?

松下 愛って、ないと生きていけないし、あるからこそ生きにくいものだと思いますね。愛は、生きる糧になる。その人を守るために愛があるからこそ何か行動したり、それが動物に対してだとしても、愛を持つことはすごい生きる原動力になると思うんですよ。ただそれが邪魔になって、生きづらくなってることもある。何も持たず、ひとりで生きていったほうが守るものはないから、もっとラクやのにって。矛盾してますけど。深いですね。なんか深いこと言っちゃいましたね(笑)。

――オンとオフのスイッチの切り替え方は?

松下 オフの日に仕事の連絡とか来ても基本、無視したいですね(笑)。知らんしっていう(笑)。僕らの仕事っていうのは、プライベートも含めて、ちょっとエンターテインメントなところがあるんだと思うんですよね。海外の芸能人のゴシップ誌とかもあったりして、表舞台に立ってる時だけがオンじゃないみたいな。でも、ほんとにオフの時は僕は一般人です。「ちょっと目立つヤツやな」ぐらいです(笑)。オフに仕事を介入させないほうが人生楽しいし、2つの人生を生きてる感覚がするから。

――生活用品でこだわっているものは?

松下 旅に絶対持っていくのが、まず鼻うがい。マジで鼻うがいしてない人は絶対したほうがいいです。いやもう、ほんとに違うから。上咽頭という部分にウイルスがつくことによって、風邪をひいたりインフルエンザにかかったりするんで、そこを洗浄しないことにはダメだから。なんで鼻うがいが主流にならないのかな? って思うくらい、絶対的に必須。あとは、吸入器と、鼻呼吸で寝られるように口に貼るサージカルテープ。こだわりは今のところこの3つです。

――人生最後に食べたいものは?

松下 食欲出ないでしょ、人生最後は(笑)。何だろうな? 普通に親のカレーとかですかね。僕は基本的に高級なものよりも、家庭的なもののほうが好きなんで。歌でありそうですけど、どんな高級料理よりもその人が作ってくれたりするほうが、なんぼもおいしく感じられるから、そういうものがいいですね。一番好きな食べ物もカレーです。自分ではいっさい料理しないんで、実家に帰ると作ってくれますね。たまにしか食べられないですけど。

スペシャルQ&A【平間壮一編】

――松下さんには言ってないけど、感謝していることは?

平間 『ジ・アルカード・ショー』で出会って、僕のことも信頼してくれて、親しく接してくれたこと。優也のリーダーシップは、ついて来いとか、こうやれ! とか、言葉で言うんじゃなくて、座長として背中で語ってくれたんです。言いたいこともあったと思うんですけど、お互いに尊重し合いながら、仲良く楽しくできるように、でもしっかり締めるとこは締めてというのをやってくれた。それをみんなわかっていたから。たぶんカンパニー全員が、優也にありがとうって言うと思います。

――松下さんに直してほしいところは?

平間 「連絡するわ」って言って、しないところ(笑)。それは、お互い様なんですけど。さっきも当たり前のように「じゃあ連絡するわ」って言ってたけど、絶対連絡来ないっす(笑)。今日、本当に久しぶりに会ったんですけど、優也のことはPVをチェックしたり意識してるから、あんまり遠くに感じない。でも、俺から連絡しようかな(笑)。

――スマホの今の待ち受け画面は?

平間 『スター・ウォーズ』のストームトルーパーがおしゃれしてるイラストです。僕もイラストを描くのが好きなんで、いろいろ描いたりしてるんですけど。このイラストをたまたま見つけて。こういうのいいなって思って、待ち受けにしました。でも、つい最近までは、ブルーノ・マーズでした。その後ろにいる人たちが好きなんで(笑)。

平間壮一(手前)、松下優也(奥) 撮影/森田晃博

――あなたにとって愛とは何ですか?

平間 ミュージカル『RENT』をやってからは、すごく愛というものを感じるようになりましたね。演出家の人が愛に溢れてて、“こんなに人のことを思ってやってる人がいるんだ”って思ったんですよ。

 稽古で唯一されたダメ出しが、芝居でも歌でもなくて、俺自身にだったんです。「エンジェルじゃなくて平間壮一っていうヤツにダメ出しする」って言われて。「心を開かないと、この役がお前である必要がなくなる。開ける人だと思ったからエンジェルに選んでるのに、オカマを演じようとか役になりきろうとか思って自分捨ててやってたら、観客にも何も伝わらない。これは今後の演技にも何でも全部につながることだと思う」って。それを聞いて“こんなに俺のことを思って言ってくれる人がいるんだ”って思った時に、心を全部開けるようになりました。

――オンとオフのスイッチの切り替え方は?

平間 オンのときもリラックスは常にしてます。前は、オンになると140%で舞台に立とうと思っちゃって、無駄な力が入って、歌もぎゅーっとなって高いところが出ない日があったりして。でも、地球ゴージャスの『The Love Bugs』の頃に、普段生活してて、そんなに力んでないなって気づいて(笑)。試しに1回、自分の中でやる気ないくらいでやってみたんです。そうしたら身体の力が抜けて。もちろん緊張はしちゃうんですけど、今までのそのぎゅーってなってたのと違う感覚があって、声も出しやすいし、“こっちのほうがラクで楽しい”って。そこからたぶん、オンでもリラックスできるようになりました。

――生活用品でこだわっているものは?

平間 ふわふわのホコリ取りは好きですね。ホコリが嫌なので、テレビ台とかキッチンとかトイレとか、ホコリが溜まりやすい各所に置いてあります。A型なんで(笑)、まめに掃除しますね。上京した頃はしなかったけど、東京は北海道と違って二重窓じゃないから、すごくホコリが溜まるな~って思って。掃除をするくせをつけるようにしました。整理整頓も得意ですね。

 でもこれは母に感謝で、上京するのが決まったのが中学校2年生だったから、家を出る前に一通り家事ができるように、料理も洗濯も全部教えてもらったんですよ。だから、今ひとり暮らしで困ってることはないです。

――人生最後に食べたいものは?

平間 つい最近、寝れないときに布団の中でそれを考えたんですけど、食べたいものマジで出てこなかったです。食に興味がなくて(笑)。焼き肉が好きなんですけど、高級店でも安い店でもおいしいと思えるんで、肉の違いがわからない(笑)。僕は質より量タイプです。でも人生最後に食べるなら、フルーツで大好きなパイナップルかな。


<プロフィール>
まつした・ゆうや◎1990年5月24日、兵庫県生まれ。A型。俳優・X4メンバーとして活動。舞台『僕だってヒーローになりたかった』(7月6日~23日・俳優座劇場)出演。X4ファンミーティング-Vol.2-が8月9日~名古屋、東京、大阪、福岡にて開催。松下優也Anniversary Liveは11月25日~大阪、名古屋、福岡、東京で行われる。2018年春にミュージカル『ROMALE』出演。X4 2ndアルバム『Xross Mate』発売中。

ひらま・そういち ◎1990年2月1日、北海道生まれ。A型。近年はミュージカル『ロミオ&ジュリエット』、『ラディアント・ベイビー~キース・へリングの生涯~』、TBSドラマ『あなたのことはそれほど』などに出演。7月2日~8月6日ミュージカル『RENT』(日比谷シアタークリエ)、’18年1月4日~31日シアタークリエ10周年記念コンサート『TENTH』に出演が控えている。

(取材・文/井ノ口裕子 撮影/森田晃博 スタイリスト/鹿野巧真[松下] ヘアメイク/Hyo[松下]、Emiy[平間] 衣装協力/Admiral、ID DAILYWEAR)