はじめまして! 大相撲の本場所に合わせて、記事を書かせていただくことになりました山根千佳と申します。まだ21歳の若輩者ではありますが、大相撲への愛情はガチンコの本気です。この記事を通じて、大相撲の魅力をたくさんの方にお伝えできるよう精進いたしますので、よろしくお願いいたします!
記念すべき1回目……つまりは“初顔合わせ”なので、少しだけ自己紹介をさせてください。
私は、家族全員が相撲好きという家に生まれ、物心ついたときには、すでに相撲観戦がライフワークでした。家族旅行は大相撲。父親や母親と一緒に入り待ち、出待ちは当たり前。祖父や祖母は、私の師匠とも言える好角家。今でも、わからないことや確かめたいことがあると、実家から古今の相撲の資料を送ってもらっています。
小学生のときに好きだったのは、横綱・武蔵丸。右からの腕の返しがとにかくカッコよくて! 四つ相撲を得意とする、体格の大きな力士が私にとってのヒーローでした。なので、琴欧洲(現・鳴戸親方)よりも把瑠都のほうが好きで……って、こういう話を友達にしても、ビミョウな空気が流れるだけだったのに、今はこうやって相撲の素晴らしさを訴える機会があることに感激です(涙)。
いよいよ名古屋場所が始まります。新大関・高安の活躍、先場所途中休場した横綱・稀勢の里のケガの状態、魁皇(現・浅香山親方)が持つ歴代1位の通算勝利数(1047勝)に現在1036勝の白鵬が並べるか……など多くの見どころがありますが、中でも注目なのが、“世代交代は実現するのか!?”です。
先場所は大学相撲出身の御嶽海、正代、北勝富士、宇良などがそろって勝ち越したので、今場所では幕内上位として横綱・大関と対戦します。新関脇・御嶽海を筆頭に、彼らがどこまで風穴をあけられるのか? まだまだ上位陣が跳ね返すのか? 要注目です。
さらに、その下の20歳くらいの世代も強くなっています。先場所、大勝ちした阿武咲、貴景勝などの成長も見逃せません。
名古屋場所はとにかく暑いので、日を重ねるごとに体調管理が難しくなると言われています。また名古屋の土俵は、両国国技館とは異なる砂を使っているため、“すべりやすい”と力士たちは口をそろえます。立ち合いで体勢を崩したり、土俵際で残せなかったり……大番狂わせがあるかもしれません。
相撲ファンにとって、名古屋場所のうれしい点は、“横綱・大関の出入り待ちが可能”なこと! 両国国技館の場合、横綱と大関は地下駐車場から出入りするため、その姿は拝めません。ですが、地方開催の本場所では全力士の出入りが見られます。
しかも、大阪や福岡と比べて、名古屋はかなり近いうえに、見通しもいい! 出入り待ちをするには最適の場所なんです。大関に昇進した高安の出入りは、両国国技館ではもう見られませんが、名古屋だったらバッチリのはずです。彼のファンサービスは、超神対応なんですよ♪
私の注目力士 輝 大士(前頭四枚目・高田川部屋)
先場所で9勝6敗と勝ち越した輝。数字以上に、相撲内容が光っていました。輝は193センチと高身長で、とてもスタイルのよい力士なのですが、脚が長いため、どうしても腰高になりがち。踏ん張りがきかない脆さがありました。
ところが! 先場所はどっしりと腰を低い位置に据え、おっつけて一気に攻める相撲が多く見られました。突き押しにも磨きがかかってきたので、一気に強くなる予感がします♪
ちなみに、元横綱・輪島さんの親戚にあたります。同じ高田川部屋の竜電(十両)もスタイル抜群でイケメン。仲よしの2人は、一緒に会場入りすることが多く、すごく絵になっていてカッコいい! ぜひ生で見てほしいです。
山根千佳(やまね・ちか) '95年、鳥取県生まれ。『37thホリプロタレントスカウトキャラバン2012』を経て、芸能界デビュー。物心ついたときには相撲ファンで、観戦歴は18年以上。『大相撲いぶし銀列伝』(フジテレビONE)ほか相撲関連の解説・レポートを多数担当。『ガッテン!』(NHK総合)準レギュラーなど、バラエティー番組でも活躍中