映画『パワーレンジャー』で吹き替えに挑戦するのは、事務所の先輩・後輩の間柄でもある勝地涼(30)と広瀬アリス(22)。意外にも初共演だという二人に、仕事での葛藤や日常での悩みまでお聞きしてきました!
勝地「名前を見て、最初うちの事務所に外国人が入ってきたのかと(笑)」
事務所の先輩・後輩でもある勝地涼と広瀬アリスが、映画『パワーレンジャー』で吹き替えに初挑戦!
広瀬「実は共演するのは初めてなんです。公開アフレコと今回の取材でご一緒させていただいたのですが、私が緊張しちゃうタイプなので、先輩には毎回、助けてもらっています」
勝地「アリスはモデルやっていただけあって、写真撮られ慣れているなって毎回、感心しているよ(笑)」
映画は日本の特撮シリーズ“スーパー戦隊”の英語版ローカライズ。2人にとってのヒーローとは?
広瀬「カッコいいなと思うのは、映画『バーレスク』で主人公を演じたクリスティーナ・アギレラさん。17歳のときに初めて見たのですが、女性が輝いている作品に衝撃を受けて。またアリという役柄で名前が近いこともあり、今でもたまに見返しています」
勝地「憧れる役者の先輩はたくさんいるけど、1人挙げるならやっぱり父親。反抗していた時期もあったけど、年齢を重ねたことで当時、父親に言われた言葉の意味を理解できることもあって。“この仕事を続けていくうえで媚だけは売るな。でも可愛がられろ”という父親の言葉は、今では自分のテーマになっています」
劇中では普通の高校生がヒーローに変身するけど、変身したい人は?
勝地「絶対にありえないけど、アーティストになって、あのスポットライトを1度浴びてみたい(笑)。知り合いが出ているコンサートを見に行ったことがあるんです。コンサート中に目を合わせてくれたんですけど、なぜかすごくドキドキしました(笑)」
広瀬「共演させてもらった先輩とお話させてもらうたびに、みなさんのような素敵な人になりたいなと思います。ドラマ『愛を乞うひと』で篠原涼子さんと台湾ロケに行ったとき、帰りに4時間ほど隣で仕事からプライベートのことまでお話をさせてもらったのですが、ズバズバと胸に突き刺さるお言葉をいただいて。長い移動時間があっという間に感じるほど、貴重な体験をさせていただきました」
葛藤しながらもヒーローに変身するストーリーだが、2人にも仕事で葛藤した時期があったとか。
勝地「多くの人に知ってもらえるのはすごくありがたいけど、ひとつのイメージがついてしまうことは怖い部分もあって。例えば『あまちゃん』で演じた前髪クネ男みたいなインパクトのある役に出会うと、そのイメージに近い役を演じたほうがいいのか、まったく違う役を演じるべきか……悩みます。いまだにそんなイメージとは戦っています。でも、本気で俳優をやめようと思ったことはないです」
広瀬「3年前に公開された映画『銀の匙』の撮影で、北海道・帯広にトータル2か月ほどいたんですが、朝3~4時に起床して牛の世話をして、乗馬をやって……という生活を送っていたときは、自分の仕事は何だろう? とわからなくなったし、ゴールの見えない撮影はすごく大変で挫折しそうになりました。でも、大変だったぶん、役者として成長できた気がします」
特撮ドラマの枠を超えた5人の高校生の成長物語は、世代も近いだけに共感する部分も多いとか。
広瀬「私が吹き替えを担当したキンバリーはクラスのカーストの上位にいたけど、そこから落ちたことで心に闇を抱えていて。そんな登場人物ひとりひとりのバックボーンがきちんと描かれているので、共感できると思います」
勝地「僕が担当したジェイソンはある事件を起こして以降、常に何かにイラついている男の子。僕も10代のころは半人前の自分だったり、わかってくれない大人にイライラしていた時期があったので彼の気持ちは理解できるし、同世代の男の子なら共感できる人は多いはず。あと男の子って大きくなると親としゃべらなくなる人も多いから、親子で一緒に見て、盛り上がるキッカケになったらうれしいです」
ちなみに、2人が現在、戦っているのは?
勝地「ツイッターです(笑)。今までSNSはやっていなかったんですが、30歳を迎えた記念で笠原秀幸くんとの2人舞台を企画して、その宣伝のために始めました。ただフォロワーが増えない(涙)。だから、頼んだよ(と広瀬のほうを見る)」
広瀬「でも私が引用ツイートしても全然返事をくれないんですよっ! 妹の(広瀬)すずとツイッターで絡むとフォロワー数が増えるので、勝地さんも早く覚えてください! 私が戦っているのは、この時期は暑さ。汗っかき&暑がり&日光が苦手なんですよね」
<出演情報>
映画『パワーレンジャー』
日本語吹き替え版/勝地涼、広瀬アリス、山里亮太(南海キャンディーズ)、古田新太ほか。7月15日全国ロードショー。配給:東映